ドイツW杯・豪州戦の戦犯は俺――坪井慶介が“唯一の後悔”を回想「足4か所バーってつっちゃって」
「『俺は大丈夫、できる』と入っちゃった」
元日本代表DFの坪井慶介氏が、前園真聖氏のYouTubeチャンネル「おじさんだけど、遊んでもいいですか?」に出演。2006年に行なわれたドイツ・ワールドカップの初戦・オーストラリア戦(1-3)を振り返った。 【動画】坪井慶介がドイツW杯を振り返る 坪井氏は、福岡大を卒業後の2002年に浦和レッズでプロキャリアをスタート。同年に日本代表に初招集されると、その後も順調にキャリアを積み、ドイツW杯を迎えていた。だが、世界の大舞台を坪井氏は「サッカー人生における唯一の後悔」と回想する。 福岡大時代にユニバーシアード日本代表の選出経験はあったものの、それまで世代別代表には縁がなかった。“非エリート”を自認する坪井氏にとって、初の大きな挫折だったという。 「元々ができてない。だから、あまり試合とかも、すごく後悔したというのも、プロになってからも、毎回ベストを尽くしていると思っていたので、感じてなかったのですけど、さすがにワールドカップだけは『経験不足ってこういうことなのだ』という。世界とアンダーカテゴリーから、ずっと世界を見ていた同世代の奴らと僕との差を、改めて感じちゃった」 試合前の心の持ち方が、普段とは違ったという。 「準備という部分もそうだし、気持ちの部分で自分がずっとやってきたことが、ワールドカップだけできてなかったんですよ。よく考えると。気持ちの準備をすごく大事にしていて、ディフェンダーだったので結構『俺、大丈夫だ』と思わない。『いや、ここ危ないかもしれない。あいつ、ここ速いから危ないかもしれない。こいつは高いから今日は競り負けるかもしれない。だから、こういう準備をしよう』という風に考えるタイプだったので、ずっとそうなんですよ、プロ1年目も」 過緊張で、自分を見失ってしまった。 「ワールドカップの時だけ『俺は大丈夫、俺は大丈夫、できる、できる』と入っちゃった。緊張で。もう、ルーティンをやるかどうかも忘れちゃうぐらい、あがっている。あの雰囲気に。『できる、できる、大丈夫、大丈夫』でパって試合に入っちゃった。浮き足立っちゃって。それでオーストラリア戦、第1戦目の後半67分に、足4か所バーってつっちゃって。緊張とたぶん、水分をちゃんと取っていなかったんですよね。全然できていなかった」 試合は、無念の逆転負け。坪井氏は今でも“戦犯”は自分だと反省していると述べた。 構成●サッカーダイジェストWeb編集部