自分の「好き」見つけよう 甲斐さんとまち歩き、和歌山県田辺高1年生
文筆家の甲斐みのりさん(東京都)が23日、和歌山県田辺市を訪れ、田辺高校(田辺市学園)の1年生7人と一緒に、まちの魅力を見つける「放課後まち歩き」をした。生徒たちは、植物や建物など自分が好きだと思うスポットを探して歩いた。 【防災や道路情報一つに 和歌山県田辺市「たなべウェブマップ」の記事はこちら】 地域の未来を担う人材育成を目的にした、市社会教育委員会議が主催する「田辺市まちづくり市民カレッジ+(プラス)」の一環。甲斐さんは旅や散歩、菓子や建築などを題材に執筆活動をしており、田辺の魅力を紹介した書籍も手がけている。 まち歩きは田辺高からスタートし、近くの雨降り地蔵尊や稲垣食料品店、東陽中学校を見学。東陽中の裏にある避難路も通った。道中にある石碑やカーブミラー、建物の外観などに注目して歩いた。甲斐さんは「いくつになっても発見がある。今回のまち歩きを思い出して、自分はここが好きだなと思える気持ちを育ててほしい」と呼びかけた。 まち歩きを前に甲斐さんは、1年生280人を対象にした出張講座も開いた。これまでの活動を紹介し、自分の好きなものをまとめた「すきノート」を持つことで、自信や自己肯定感が高まることなどを伝えた。 まち歩きに参加した、山本結月さんは「建物に注目し、和風の家に洋風の窓があるのを発見した。ほぼ歩いたことのない道だったので、どの場所もいいところがあると気付けて楽しかった」、井岡誠翔さんは「普段は意識しない、道端の花のかわいさに気付いた。甲斐さんが『どこでも好きなものを見つけられる』と話していて、自分もそうなりたいと思った」と話した。
紀伊民報