【皐月賞】GⅠでのペースアップに対応できるかがカギ 血統ではNureyevやSadler's Wellsに注目
傾向解説
牡馬クラシック第1戦の皐月賞。中山芝2000mという紛れが多いコースで行われ、求められる適性も日本ダービーとは大きく異なるレースです。さらに、現3歳牡馬で重賞2勝以上を挙げるのはジャンタルマンタルのみという混戦模様で、ホープフルSは牝馬のレガレイラが勝利。条件によって着順が入れ替わっていることから、適性面の評価がより重要な一戦となりそうです。本記事では血統面を中心に、皐月賞のレース傾向を整理していきます。 【皐月賞2024 推奨馬】前走タイムはGⅠ馬に匹敵、圧勝する能力あり! SPAIA編集部の推奨馬を紹介(SPAIA) まず紹介したいポイントは前哨戦と皐月賞での前半1000mのペース差。「多頭数でのハイペースが多い皐月賞」と「少頭数でのスローペースが多い前哨戦」では求められる適性が大きく異なります。今年は比較的タイトな前哨戦が多かったものの、前半1000m60秒を切ったのは毎日杯のみ。前走で逃げた馬が4頭もいる顔ぶれを見ても、本番での大幅なペースアップに対応できるかが大きな課題となりそうです。 <各レースの前半1000m通過タイム> ホープフルS:60.0秒 京成杯:60.7秒 若駒S:61.7秒 きさらぎ賞:60.2秒 共同通信杯:62.7秒 すみれS:60.2秒 弥生賞:60.4秒 若葉S:61.0秒 スプリングS:63.1秒 毎日杯:59.6秒 皐月賞(過去10年平均):59.4秒 上記の理由から①芝1600~1800mでの勝利実績、あるいは②前走初角3番手以内の先行実績というペース経験は大きなアドバンテージとなります。①については多くの馬が該当するパターンではありますが、過去10年の連対馬はすべて該当しており、②についても非常に高い回収率を記録しています。 <芝1600~1800mでの勝利実績馬の成績(9番人気以内・過去10年)> 該当馬【10-10-8-43】勝率14.1%/連対率28.2%/複勝率39.4%/単回収率140%/複回収率112% <前走初角3番手以内の成績(9番人気以内・過去10年)> 3番手以内【6-5-5-13】勝率20.7%/連対率37.9%/複勝率55.2%/単回収率193%/複回収率176% 血統面ではノーザンテーストの血に注目。同馬は1982~88、90~92年と10度の日本リーディングサイアーに輝いた大種牡馬で、Hyperionの4×3(Lady Angelaの3×2)などから優れた底力を子孫に伝えています。また、道悪適性も非常に高く、荒れた馬場になりやすい皐月賞の舞台はピッタリ。昨年もノーザンテースト内包馬のワンツー決着となっており、今年も大注目の血統です。 <ノーザンテースト内包馬の成績(9番人気以内・過去10年)> 該当馬【4-4-3-15】勝率15.4%/連対率30.8%/複勝率42.3%/単回収率128%/複回収率150% 他では、中山芝2000m重賞でお馴染みのNureyev≒Sadler's Wellsの活躍も目立ちます。両血脈は内回りコースをうまく立ち回る機動力とタフな競馬でもへこたれない底力を兼ね備えており、日本の主流血脈に足りない資質を補強してくれるスパイスとなっています。特にSadler's Wellsの血は道悪適性も非常に高いため、重馬場の昨年は4頭もの該当馬が掲示板内に好走しました。 <Nureyev≒Sadler's Wells内包馬の成績(9番人気以内・過去10年)> Nureyev【3-6-2-22】勝率9.1%/連対率27.3%/複勝率33.3%/単回収率46%/複回収率106% Sadler's Wells【4-1-1-10】勝率25.0%/連対率31.3%/複勝率37.5%/単回収率259%/複回収率105%