「心理的安全性」の低い職場には”4つの不安”が巣くっている。「弱音を吐ける環境」の重要性に気づいていない職場が多すぎる
そうすると問題は隠蔽され、大きなトラブルに発展するまでだれも気づくことができません。 これは政治の世界や大企業の隠蔽など、よくあるニュースとして報道されています。優秀な人ほど、この不安に取り憑かれてしまうのです。 3 邪魔をしていると思われる不安 会話というのは、そもそもいろんなところに脱線したり、わからないことを質問し合ったりして、それについて互いに不明瞭なことを明らかにしながら前に進んでいくものです。
ところが質問をすると、「そんなこともわからないのか!」と怒りだす人がなかにはいます。そうすると質問できなくなり、理解できないまま前に進むことになります。 4 ネガティブだと思われる不安 相手に改善点や問題点を指摘すると、自分がいかに正しいかを強い口調で主張したり、批判されたと感じて怒りだす人がいます。そうすると何も言えなくなります。 改善点や問題点は放置され、それによって問題はますます大きくふくらんでいきます。「1件の重大事故の裏には300件のヒヤリハットがある」とは、そういうメカニズムで最後は重大事故になってしまうのです。
和田 秀樹 :精神科医