【フェアリーS】良血馬シホリーン、初重賞のタイトルゲットしてG1勝ちの祖母&偉大な叔母に続くぞ
◇「第41回フェアリーS」(G3・12日・中山・芝1600メートル) シホリーンが初重賞Vを狙う。祖母が2006年のエリザベス女王杯を制したフサイチパンドラで、叔母はG1・9勝の名牝アーモンドアイという良血。今春のクラシックでの活躍が待望される血統馬が、大舞台へ向けて今年の初戦に挑む。 「たら」「れば」は勝負事には禁句。でもシホリーンの前走、アルテミスSは「直線で前がすんなり開いていれば」と思わずにいられない悔しさが残る一戦だった。残り2ハロンから外をふさがれ、前は壁。勝ち馬との着差が1馬身半ほどだったことを考えると、スムーズだったらと思える内容だった。 武井師は「前走は前が詰まってしまって。ただ、残り150メートルくらいから追えてもう1回ファイトした。そこは良かったです」と強じんなメンタル面を高く評価する。 今回はその雪辱を果たす好機だ。3カ月の休養明けでも仕上がりは万全。1週前の3日にはハーツコンチェルト(5歳3勝クラス)の胸を借り、5馬身追走から5F67秒8、ラスト1Fは強めに追われて12秒2。1馬身遅れたが、強い負荷が掛かる中、しっかりした伸びを見せた。 「相手が走る馬だし、Wに脚を取られて遅れは取ったけど、状態は問題ないです。先週の時点で使えそうなくらいの仕上がりだったので」と武井師は好調をアピール。初勝利を挙げた中山芝マイル戦でもあり「中山のマイルは良いしスタート、道中のセンスも良い。坂もこなしているし問題ないですね」と巻き返しへの手応えは十分感じている。 現状のハードルは一つだけ。「何とか抽選を突破してほしい」。賞金面で出走が確実な立場ではないだけに同師は切実な願いを口にした。注目の超良血馬だ。出走さえかなえば、前走の悔しさを倍返しするパフォーマンスを見せつける。
中日スポーツ