ビャンビャン麺が話題になっているファミリーマート

　いま、SNSで話題の「ビャンビャン麺」をご存じだろうか。ファミリーマートのプライベートブランド「ファミマルKITCHEN」の冷凍食品で、10月1日から全国の店舗で販売されている。正式名称は「香酢が効いた旨辛だれビャンビャン麺」（税込321円）。同商品のプレスリリースによると、昨今の「ガチ中華」ブームをうけて開発した汁なし麺で、《中国の陝西省（せんせいしょう）の関中（かんちゅう）という地域で古くから慣習的に食べられている麺料理》だという。 【写真あり】「どの店にも置いてない」幻のビャンビャン麺はこちら 　最近でこそ日本でも知名度が上がりつつあるが、まだまだなじみの薄い麺には違いない。そんな中国発祥のマニアックな麺が、ファミマで店頭に並ぶや即、完売。売り切れ続出で手に入らない状態が続いているという。 《ファミマ9店舗廻ってやっと出会えた！ 》 《探しに来たけど、7店舗全滅！！！》 《300円で食べられるのガチで最高！！！　コンビニの平打ち麺史上1番美味い！》 　このようにX上では、ファミマのビャンビャン麺を入手した人の感想や、どこの店舗でも手に入れられなかったという報告が多数、寄せられている。はたして購入できるものなのか？　本誌記者（東京都杉並区在住）が実際に探してみたところ……。 （1）A店…在庫なし／「ビャンビャン麺？　ラーメンのことかしら……」 （2）B店…在庫なし／「最近、人気なのですぐなくなる。入荷した次の日には、なくなっているイメージ」 （3）C店…在庫なし／「いま生産中止なんです。こちらからも発注できない状態」 ※カギカッコは店員さんに尋ねた回答 　3店めで、生産ストップであることを聞かされる。早くも入手の望み薄か……。 （4）D店…在庫なし／「棚になければ欠品してますね。いま、ぜんぜん入ってこなくなっています」 （5）E店…在庫なし／「SNSで話題になり、発注できなくなっています。再開も未定で、各店舗にあるだけになっています」 　本当に幻の麺と化しているのか?　少し遠くの店まで足を延ばしてみる。 （6）F店…3個の在庫あり／「人気で、すぐなくなりますね。私も買って食べました!」 　6店舗めにして、なんとか購入することができた。まったく手に入らないというわけでもないようだ。念のため、近隣のファミマをさらに調査してみた。 （7）G店…在庫なし／「もうないんです」 （8）H店…在庫なし／「いま、人気商品なので、どこのファミマに行ってもないですよ」 （9）I店…在庫なし／「もう売り切れです。入荷は完全に停止しました」 （10）J店…在庫なし／「品切れですね。また入ってくると思いますけど、その日のうちに売り切れてしまう感じです」 　10店舗回って、在庫があったのは1店のみという結果だった――。 　ビャンビャン麺ブームを実感したところで、自宅で実際に食してみた。レンジで6～7分ほどチンして、別添の花椒香油をかけたら完成だ。想像以上にもちっと弾力のある平打ち麺は、日本の“ほうとう”に似ている。この麺にコクのきいた麻辣だれが絡み、パンチの効いた味わいだ。さらに、花椒の痺れがじわじわ後を引き、かなり辛い。辛いものが苦手な人は注意が必要だが、やみつきになるのも納得の一品だった。 　完売に迫る売れ行きを見せているビャンビャン麺だが、気になるのは「すでに生産中止した」という店員さんたちの回答だ。今後、もう入手することは不可能なのか。コンビニ流通業界に詳しい関係者に話を聞いた。 「急激に売れて、どの店もあせって注文をかけたところ、すぐに発注できなくなってしまったということでしょう。ただ、いまのところ、発注中断は10月20日までを予定しているようです。予定どおりにいけば、早い店なら10月21日の夜には店頭に並ぶのでは。製造ラインを確保できるか次第なので、この情報も変わる可能性はありますが……。 　現在、ファミリーマートは有名店とコラボしたり、曜日限定の割引キャンペーンをやったりと、冷凍食品について力を入れています。それでも、ここまで売れる冷凍食品はなかったと思います。異例のヒットといえるでしょう」 　ファミリーマートの広報に、商品の人気や今後の入荷情報などを聞いたが、「発注などの情報については非公開となります」との回答だった。 　生産再開が待ち遠しい!