女性に多い「緑内障」。20人に1人が発症! 更年期・老眼と見分けるポイントは?
更年期になると、ドライアイや眼精疲労など目の不調が起こりやすくなります。 老眼も進むため、目の見えづらさが気になる年代ですよね。 しかし、見えづらさを更年期や加齢のせいと決めつけて放置してしまうのはちょっと危険かも! 【 表 】更年期におすすめな11種類の漢方薬 そう話すのは、漢方製剤の研究開発を手掛けている碇純子さんです。 今回は、更年期の女性に起こりやすい「緑内障」について、見極め方と対処法を教えていただきます。
Q.50代を間近に控えていますが、多少の見えづらさはしかたないものでしょうか?
更年期を迎えると、卵巣の機能が低下し、女性ホルモンのエストロゲンが急減します。 エストロゲンが減少すると、目の水分量や粘膜、涙の分泌量が減り、ドライアイや眼精疲労が起こりやすくなります。 また、40代以降は老眼の可能性も。加齢によって目のレンズにあたる水晶体の弾力性が弱まり、水晶体の厚みを調整する毛様体筋という筋肉も衰え、近いところにピントを合わせづらくなります。 しかし、目の不調はそれ以外にも「緑内障」という病気が関連している場合もあります。
Q.「緑内障」はどんな症状ですか?
緑内障は、「40代以降の20人に1人が発症している」(※1)といわれる目の病気の一種です。徐々に目の視野が狭くなっていき、治療が遅れると失明の原因に。 初期症状がなく、少しずつ視野の欠損範囲が広がっていくので自覚しづらい病気です。 9割が顕在化していないともいわれ、眼圧が上がって痛みを感じる場合や、他の病気が原因になる場合など、原因はさまざまです。 見えにくさの代表といえば「老眼」ですが、「視野が欠ける」緑内障と、「視力が低下する」老眼は根本的に異なります。 緑内障は見える範囲が狭くなりますが、老眼は目の焦点が合わせづらくなり、ものが見づらくなるのです。 そして、混同されやすい症状に「白内障」があります。 白内障は、水晶体が濁り、目のかすみ、ぼやけ、光を眩しく感じるなどの症状が起こる病気です。 白内障がおこる原因はさまざまですが、主に加齢が理由に挙げられます。