カートを停止位置まで進めるのを忘れた! マナー的には全員のパッティングが終わってから動かすべきなの?
カートは事前に移動させておくのが望ましい
グリーン上では、その組の全員がパッティングを最後まで見届ける光景がよく見られます。その方が、見事なカップインを同伴者がした際に、ラウンドが一層盛り上がることは確かです。 【図解】セルフプレーの常識!? 接待で役立つ「ゴルフカートの上座・下座」「行き帰りのクルマの上座・下座」です
マナー的にも、同伴者のパッティングを最後まで見届けるべきと考えている人は多いです。しかしプレーファストのためには、カートを次のホールに向かいやすい場所まで動かすことを優先すべきという考え方があるのも事実です。 パッティングの際には、カートはどのように扱うのがベターなのでしょうか。ゴルフ場の経営コンサルティングを行う飯島敏郎氏(株式会社TPC代表取締役社長)は以下のように話します。 「各ホールのグリーンの近くには、パッティングを終えてから全員がカートに乗り込み、次のホールまで行きやすくするために『カート停止位置』と呼ばれるポイントがあります」 「電磁誘導のリモコン式カートでは、所定の停止位置に差し掛かると、操作しなくても自動で停止するようにプログラミングされています。安全上の観点から、10キロメートル毎時程度のスピードで走るものがほとんどです」 「仮に全員がグリーンの花道付近で下車し、そのままカートを移動させるのを忘れてホールアウトした場合、カートが到着するのを待つというムダな時間が発生してしまいます。そのため、パッティングの終了を待たないでカートを次ホールに近い停止位置まで事前に移動、ホールアウトしたらすぐに乗り込めるようにすべきだと思います」 もちろん、自走式カートの場合でも同様に、停止位置まで事前に移動させておくのがマナーです。その際は、グリーンオンした人の中でもっともピンに近い人が、運転を担当するのが基本となります。
2つの作業を同時にやろうとすると動きがダラダラしてしまう
飯島氏は「ホールアウト後にすぐカートに乗り込める状況を作っておくことには、ほかにも理由がある」と話します。 「ホールアウト後、すぐにカートに乗り込んで次のホールへ向かえる状況であれば、スコアカードを記入したり確認したりする時間的な余裕も生まれます」 「『グリーンを空ける』ことと『スコア記入といった必要な作業』それぞれに意識を集中できるので、プレー全体がよりスマートになるはずです」 特にビギナーはプレーに無我夢中になって、カートを移動させるのを忘れてしまう人も多いかもしれません。同伴者だけでなく後続組も快適にラウンドを進められるよう、ホールアウトした後のことも考えられるとなおさらいいでしょう。
ピーコックブルー