「受験は戦略が9割」今から合格率を上げる秘訣3つ 設定した点数に届くように解くテクニック
受験が近づくにつれ、さまざまな不安や焦りを抱える受験生や親は多いと思います。それらを解消するためにはどうしたらよいのか。大学入学共通テストまでの毎日連載「現役東大生が解決! 受験お悩み相談室」では、偏差値35から東大合格を果たした漫画『ドラゴン桜2』(講談社)編集担当の西岡壱誠氏が率いるカルペ・ディエムのメンバーが、数多くの受験生を指導した経験を基にした解決策を伝授します。【連載第21回】 【漫画・ドラゴン桜で学ぶ】受験生の親に教えたい「子どもを楽にする」一言 ■目標点数から逆算して解く東大生も
「受験は、戦略が9割」という言葉があります。ただ勉強をすれば合格できるというわけではなく、しっかりと「どの科目でどれくらい点数を取るのか」「どの大問で点数を稼ぎ、どの大問を捨てるのか」を明確にして戦略を練っておかないと合格できないという意味です。 当然ながら東大生のほとんどはこの受験戦略を明確に作っていて、その戦略の精度は非常に高いです。 ある東大生は大学入学共通テストが終わった後、「この手応えだと数学は191点で、国語は180点で……」と、自分の点数を1桁目までしっかり予想できていました(実際ほぼ合っていたそうです)。
なぜ点数を当てられたのか尋ねると、その人は「逆だよ。取りたい点数を先に考えて、その点数になるように解いていたんだよ」と答えました。 これは極端な話ですが、「できるだけいい点を取ろうと思って問題を解く」のではなく「目標点数を設定し、その点数から逆算して問題を解く」という思考が必要だというのは、全受験生に共通する話だと思います。そしてそのためには、受験戦略が必要であるわけです。 今日は、試験前にやっておくべき「受験戦略の作り方」についてみなさんにお話ししたいと思います。
①二重の目標を作る 真っ先にやるべきは目標点の設定です。もちろんテストの究極の目標は「100点満点」ですが、しかし100点満点取らないと合格できないようなテストはほとんど存在しません。東大志望の人だとしても、共通テストの目標点は8~9割です。 それに、各科目によっての目標点数もあるでしょう。例えば理系の人で「得意な数学では9割取りたい! でも不得意な国語では8割いけばいいほう」と考えているかもしれません。全体で8割が目標の人がいたとして、全科目8割取る必要はなく、「数学は7割だけどその分、英語は9割」という目標設定でもいいわけです。