宇良が関脇霧島を破り、初白星「土俵際で辛抱した。それだけ」一瞬の隙逃さず突き落とし
<大相撲九州場所>◇2日目◇11日◇福岡国際センター 西前頭2枚目の宇良(32=木瀬)が、関脇霧島を破って今場所初白星を挙げた。 懐に飛び込みたい宇良と、それを阻止する霧島の攻防は、互いに距離を取っての突き、押しの応酬。宇良が霧島の右をたぐり、後ろ向きにさせると攻防は加速した。左の突きを空振りし、体勢を崩した霧島の一瞬の隙を逃さず、宇良が突き落とした。初日は関脇大栄翔に敗れていた宇良は、初白星を決めると勢いよく体を反転。確実に白星を手にしようと、突き落としの動きからの流れで、再び腕を振り下ろしたところで決着を確認して脱力。一連の動きはまるで、ガッツポーズのようにも映った。 相手の霧島は、先々場所8勝、先場所12勝で、今場所13勝以上なら、昇進目安の「三役で3場所33勝」をクリアし、大関再昇進の可能性もあるが、早くも崖っぷちに立たせる白星となった。宇良は取組後に「会心の内容じゃないけど、土俵際で辛抱した。それだけ」と、懸命な取組を振り返った。1勝1敗で、白星先行を懸けた3日目は、小結若元春との対戦が組まれた。【高田文太】