小田香監督最新作「Undergroundアンダーグラウンド」劇場公開決定&コメント&場面写真解禁
長編デビュー作「鉱 ARAGANE」、第1回大島渚賞を受賞した「セノーテ」の小田香監督5年ぶり待望の最新長編「Underground アンダーグラウンド」が2025年2月にユーロスペースほか全国順次公開されることが決定し、場面写真と小田香監督のコメントが解禁となった。
地下の暗闇から、蠢く怪物のように「シャドウ(影)」が姿を現す。シャドウ(影)はある女の姿を借りて、時代も場所も超えて旅を始める。滲み出す地下水に濡れる、地下鉄が走る音を聞き、戦争により多くの人々が命を失ったほら穴の中で死者達の声に耳を澄ませる。山奥の寺では、洞窟に続く、壁面に掘られた仏たちのために読経する僧侶の傍らに身を寄せる。そんな道行きの中、シャドウ(影)は、かつてそこで起きたことをトレースしていくようになり、ふと入った映画館で出くわした映像に導かれ、湖の底に沈んだ街に向かうのだった──。
小田香監督コメント
わたしたちが滅びた後、わたしたちがここに本当にいたということを遺せる術はなんだろう。 わたしたちが人と呼ばれる前にもわたしたちはいただろうが、人と呼ばれなくなった後も、生痕を宿した記憶を繋いでいけるだろうか。 死、失われた者、遺されたもの、それらの気配が漂う地下空間で、束の間、映画という装置で時間を動かす。 隠したり、隠れたり、隠されたりする空間が照らされ、生者の視線と交わる。「わたしたち」という奇妙な事象が更新される。 地下と地上、失われたものとまだあるもの、生者と死者、双方を撮影し、「わたしたち」の像を立ち上がらせたかった。
「Undergroundアンダーグラウンド」
監督:小田香 出演:吉開菜央、松永光雄、松尾英雅 テクニカルディレクション・録音・グレーディング:長崎隼人 撮影:高野貴子 照明:平谷里紗、白鳥友輔 監督補佐・撮影補佐:鳥井雄人 撮影補佐:三浦博之 投影装置制作:岩田拓朗、平戸理子、山田大揮 スチル:権藤義人 プロダクション・コーディネート:小山冴子、小田絵理子 整音・サウンドデザイン:山﨑巌 音楽:細井美裕 タイトルデザイン・グラフィックデザイン:畑ユリエ プロデューサー:筒井龍平、杉原永純 製作:トリクスタ 共同製作:シネ・ヌーヴォ、ユーロスペース、ナゴヤキネマ・ノイ、札幌文化芸術交流センターSCARTS、豊中市立文化芸術センター 配給:ユーロスペース+スリーピン 2024年/日本/83 分/カラー/5.1ch ©2024 trixta