新型トヨタ・ランドクルーザー“250”の進化はスゴかった 乗れば納得の違いに迫る
フルモデルチェンジを受けたトヨタの新型「ランドクルーザー“250”」に、サトータケシが乗った。 【写真】新型ランドクルーザー“250”の実車(23枚)快適装備や使い勝手などを見る
細かい改良点に感心
「抽選で外れた」とか「納期は未定ですと言われた」などなど、“買えない話”ばかりを耳にするランドクルーザー“250”だけあって、注目度は抜群。待ち合わせ場所の高速道路のパーキングエリアで取材班を待っていると、見学者が後を絶たない。 「いえいえ、自分のクルマじゃないんですよ」と、小っ恥ずかしい気持ちでランドクルーザー“250”を見上げてしまう。 見上げてしまうというのは比喩的な表現ではなく、物理的にこのクルマはデカい。同じ「GA-F」プラットフォームを用いるランクル“300”と比べ、4925mmの全長こそ60mm短いけれど、1980mmの全幅は同じ、1935mmの全高に至っては10mm高い。ランドクルーザー“250”は、決して”小さなランクル”ではないのだ。 ランドクルーザー“250”のラインナップを整理しておくと、エンジンは2.7リッター直列4気筒ガソリンエンジンと、2.8リッター直列4気筒ディーゼルターボエンジンの2本立て。ガソリンは標準グレードの「VX」のみの設定であるけれど、ディーゼルはベーシックグレードの「GX」、標準グレードの「VX」、そして上級グレードの「ZX」が用意される。ちなみに、「VX」と「ZX」は3列シートで乗車定員は7名となる。 試乗車はディーゼルのZXで、「アヴァンギャルドブロンズメタリック」というボディカラーが、言葉の響きも色味も格好いい。 運転席に座ると、これまでの「ランドクルーザー・プラド」より視界が開けていることに気づく。トヨタは、「ランドクルーザー“250”はプラドの後継モデルではありません」と、アナウンスしているけれど、日常生活での実用性も考慮した4輪駆動車というキャラクターを継承していると考えるのが自然だろう。 で、視界が開けている理由はすぐにわかった。というのも、知人のプラドに乗せてもらったばかりだったからで、プラドに比べるとランドクルーザー“250”はAピラーとドアミラーの隙間が大きいのだ。右左折時に横断歩道の人や自転車を見つけやすく、細かいことだけれど大きな改良だと感心する。 ドアミラーの形状を縦長にしただけでなく、サイドウインドウの下端にあたるベルトラインを30mm下げたり、ボンネットの形状を工夫したり、ランドクルーザー“250”は視界の確保にこだわったという。外から見るとカッコよく、中から見ると安心・安全というあたりに、このクルマのキャラが表れている。