地方×副業で“年収換算1千万円”! 「こんな人、面接で見たことない!」が実現するWin-Winの仕組みとは?
「このレベルの人が来るんだ!」
【繋いだ人】 「地方の経営者は面白い人が多いが“経営チーム”がいないことがほとんどだ。例えば(都心の)スタートアップでは役員クラスにマーケティングや人事の専門家などが当たり前のように配置されているが地方にはほとんどいない。全く違う環境から経営のプロフェッショナルが入ってくると、地方企業の経営レベルが高まって、さらに地方から外貨を稼ぐような産業が生まれるのでは。そう考えてこのサービスを作った」(坂本代表) チイキズカンが特徴として挙げているのは、年収換算で1000万円の“高収入マッチング”だ。 「感度の高い企業と感度の高い人だけを集めた方が良いマッチングが生まれると考えたのであえて年収1000万円換算の求人にした。実際地方の企業の方々からは『このレベルの人が来るんだ!』と言われる。『こんな人、面接で見たことない!』という人たちと会えることが価値になっている」(坂本代表) 既存のサービスの求人は、お金よりも“知見を活かした社会貢献”というニュアンスが強かったと話す坂本代表。これまで副業人材の受け皿となっていた都心のスタートアップと同じ水準の金額に設定することで、向上心のある企業・人材が集まると考えたのだ。 この人件費の負担を、利用する企業はどう受け止めているのだろうか。 「新しく社員を1人雇った場合のトータルの人件費やコンサルタントに支払う報酬に比べると全然安い。コストパフォーマンスがかなりいいというのが率直な感想」(加和太建設の柴崎さん) 働く側も、違う企業のカルチャーを体感できるメリットがある副業。お互いの成功体験が広がり、強い地方企業の集団ができれば、人口減少時代でも世界と戦える。そんな地方の未来を目指したいと坂本代表は話す。 「そういった経験を積みながら、なおかつ自分が“もう一つの故郷”を持てる感覚も大きい。私も鹿児島と広島で副業をしているのだが、地域に愛着が湧いてきている。定期的に行っていると『ここも地元だったかな』というような。そういった感覚はすごく楽しい」