自律神経を整える「筋膜プリプリ体操」が耳を守る(耳鳴り・難聴解消メソッド)【40代から増える「耳鳴り・難聴」に要注意! ④】
1 耳の上部をつまむ 両手で両方の耳の上部を、親指と人差し指でつまむ。このとき、親指は耳の後ろ側、人差し指は第1関節あたりの横の面を使うのがポイントだ。
2 耳を後ろにねじる 耳の上部を斜め上に引っ張りながら、後ろに倒すように手のひらを返して耳をねじる。※イラストでは左耳だけ描いているが、実際には左右の耳同時に行う(以下同)。
3 横に引っ張る 耳をねじりながら横に引っ張って5秒キープ。ひじを外に大きく広げるような要領だ。
4 後ろに引っ張る 続いて、胸を広げるようにしてひじを後ろへ引き、耳を後ろに引っ張って5秒キープ。
5 下に引っ張る ひじを下げて、耳を下に引っ張って5秒キープする。
ポイントは手先で引っ張るのではなく、耳をつまんだ手の位置を変えずに、ひじを横、後ろ、下に引く力で優しく行うことだ。慣れてきたら、耳の中間部と下部(耳たぶ)をそれぞれつまんで、耳の3カ所を同様に行う。 「これにより、耳から首まわりの血流もアップして、全身がポカポカしてくると思います。自律神経も整って、耳の健康を守るのに役立ちます」
【教えてくれたのは】 石井正則さん 耳鼻咽喉科医・医学博士。JCHO東京新宿メディカルセンター耳鼻咽喉科診療部長。東京慈恵会医科大学大学院卒業とともに、米国ヒューストン・ベイラー医科大学耳鼻咽喉科へ留学。帰国後、東京慈恵会医科大学附属病院耳鼻咽喉科医長、同大学准教授を経て現職。岐阜大学臨床教授を併任。専門は耳鳴り、めまい、難聴、宇宙酔い。日本耳鼻咽喉科学会代議員、宇宙航空研究開発機構(JAXA)・宇宙医学審査会委員。ヨギー・インスティテュート認定インストラクターであり、ヨガのポーズと呼吸の応用で、耳鳴りやめまいの軽減法を提唱している。著書に『70歳から難聴・耳鳴り・認知症を防ぐ対処法』(さくら舎)など多数。 イラスト/かくたりかこ 取材・原文/山村浩子