氷見の宝、虻が島守る 灘浦小児童が海渡り観察、清掃 アメフラシ、ウニに歓声
氷見市灘浦小の6年生12人は26日、市内の県名勝・天然記念物の虻(あぶ)が島で自然観察を行い、生物の多様性を学んだ。清掃活動に精を出し、希少生物の住むふるさとの宝を守る思いを新たにした。 児童は大境漁港から漁船で島に渡った。海に入ると、希少なジャノメアメフラシやシラユキモドキウミウシをはじめ、ムラサキウニ、アオリイカ、キジハタを観察した。氷見市自然保護員協議会の関一朗会長から植物、高岡生物研究会の泉治夫会長から採取した生物について説明を受けた。 清掃活動ではごみ袋が一杯となり、韓国や中国から流れ着いたとみられるペットボトルが目立った。 島のシンボルとなっているクロマツは鳥のふん害、塩害で衰弱しており、6年生は2年前に苗木約30本を植えた。高さ約30センチの苗木が最大86センチに成長したことを確認した。 有島千里校長は「植樹した児童を全員連れていくことができてよかった」と振り返った。活動に協力した清水孝則女良(めら)公民館長は「虻が島の大切さを後世に伝え、子どもたちが島を守るきっかけになればうれしい」と話した。