イスラエルとレバノンが停戦合意 中東情勢に変化は?
日テレNEWS NNN
緊迫する中東情勢に変化は生まれるのでしょうか。イスラエルとレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラの戦闘をめぐって仲介に当たっていたアメリカのバイデン大統領が、両政府が停戦を受け入れたと発表しました。 ◇ 笑顔で手拍子をし踊る人々。泣きながら抱き合う様子もみられました。 レバノン南部で住民たちが喜んでいた理由は、イスラエルとレバノン両政府の「アメリカの停戦案」の受け入れです。
停戦は現地時間の27日午前4時から始まり、今後60日間でイスラエルが徐々に部隊を撤退させるとしています。 去年10月以降、激化していたイスラエルとレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラの戦闘。今年9月にはレバノン各地でヒズボラの戦闘員が持つ数千台のポケットベル型の通信機器やトランシーバーが爆発。イスラエルメディアによると、これについてネタニヤフ首相はイスラエルの関与を認めています。 その後も攻撃の応酬は続き、今月23日にもイスラエル軍がレバノンに大規模な空爆を行うと、その翌日にはヒズボラ側がイスラエルに250発のロケット弾を発射しました。 レバノン保健省によると26日時点で、戦闘でのレバノン側の死者数は3800人を超えています。
こうした中で発表された停戦合意。 アメリカ バイデン大統領(26日) 「イスラエルとヒズボラの壊滅的な戦闘を終わらせるアメリカの提案を両政府が受け入れたと発表できてうれしく思う」 バイデン大統領は「永続的なものにしたい」と強調しました。 レバノンのミカティ首相は… レバノン ミカティ首相(27日) 「イスラエル軍が合意を守り、(レバノンの)すべての地域から撤退することを強く求める」 一方、イスラエルのネタニヤフ首相は… イスラエル ネタニヤフ首相(26日) 「ヒズボラが合意に違反したりすれば我々は攻撃する」
停戦に応じる理由の1つにヒズボラの後ろ盾となっているイランの脅威に集中することをあげた上で… イスラエル ネタニヤフ首相 「我々は(ハマスへの)圧力を強める」 今もイスラエル軍とイスラム組織ハマスの戦闘で犠牲者が増え続けているパレスチナ自治区ガザ地区。 避難民 「レバノンでも停戦合意が成立したように私たちも停戦を願っています」 今回のイスラエルとレバノンの停戦合意は今後、ガザ地区の停戦協議にも影響をもたらすでしょうか。 (11月27日放送『news zero』より)