「定規の目盛りが見えない」「ノートで手が真っ黒」左利きの私が感じる不便
皆さんの周りに左利きの人はいますか? 約10人に1人といわれている左利きですが、左利きにしか分からない悩みがあります。生まれて16年間左利きとして生きてきた私が、皆さんに左利きの世界を共有します。(高校生記者・りぃ=1年)
定規もノートも使いにくい…
道具の多くが右利きを想定して作られていると感じます。 例えば定規は、左から右に目盛りの数が増えます。左利きの私が定規を使うと、手に持った部分で目盛りが隠れてしまい、ほとんど見えません。横向きで使うと目盛りが隠れてしまうので、私は紙と定規を縦にして使っています。 右利きがスタンダードな世界で生きるため、工夫しながら生活しています。例えば、横書きのノートです。長時間文字を書いていると、手の側面が黒くなってしまうので、透明の下敷きを手とノートの間に挟むなどの工夫をしています。他にも、ご飯を食べるときに隣の人に腕が当たらないようテーブルの左端で食べたり、裁縫のお手本は頭の中で反転したりしています。
効率よく勉強できるメリットも
一方で、良いこともあります。左利きというだけで会話のタネになるので、同級生が「○○ちゃん左利きなんだ~」と話しかけてくれたことがありました。 私はスマホを右手で使うので、左手で文字を書きながら右手でスマホを使って調べたり勉強したりしています。スマホを机に置いて使うよりも圧倒的に効率がいいので、左利きは役に立っていると感じます。 左利きはスポーツにおいて重宝されます。左利きは少ないので、私は左利きの先生にほぼマンツーマンで部活の指導を受けています。
右利きの当たり前は左利きのハードルになる
左利きにはメリットもあるものの不便な場面は多く、右利きの人にとっての「当たり前」が左利きには高いハードルになることがあります。常に自分にとっての使いやすさ、生きやすさを求め、工夫をしながら生活しています。「当たり前を当たり前だと思わない」視点を持つことは大切だと感じます。
高校生新聞社