【エーデルワイス賞予想】地元トップランカー不在で例年に増して混戦模様 新たなヒロインの誕生に期待
既に周知の事実とは思うが、エーデルワイス賞は、中央勢より地方勢が優勢のレースである。過去10年で言えば、中央勢3勝・地元門別勢7勝という結果になっている。つまり、まずは地元の実績馬に目を向けるのが、基本的な考え方だ。ただ今年は、重要ステップレースであるリリーカップ、フルールカップの勝ち馬(リオンダリーナ・ゼロアワー)が出走していない。この点で、例年に増して混戦模様と言えるだろう。 【写真】ミリアッドラヴこれまでの軌跡 では、地元勢の一番手はどの馬になるのか。ハーフブルーは今回が重賞初挑戦だが、スピードだけならメンバー随一と言ってもいい。1000mのアタックチャレンジを楽勝した3走前は、リオンダリーナが勝ったリリーカップとわずか0秒1差であり、タイムの裏付けもある。今回は、中央勢も含めた他の先行馬たちと激しい先行争いが予想されるため、展開は決して楽ではないが、外枠の利を最大限生かせれば、勝機は十分にある。 対する中央勢の一番手は、中京1400mの新馬戦を好タイムで制したミリアッドラヴだろう。2着に退けたダノンフィーゴが次走で楽勝していることからも、新馬戦の評価は高まる。ただ当然ながら、今回は初のダートスタート、ナイター、1200m、そしてキックバックと、クリアすべき課題は山ほどある。例年、これらに苦戦する中央馬が多いわけで、力を出し切れない可能性も頭に入れて置かなければならない。 昨年はモズミギカタアガリが直線一気の追い込みを決めたが、過去の傾向からも、展開から狙うなら断然、差し馬である。上がりのかかるレースで浮上する可能性があるのが、トレヴェナやレディーティアラ、エイシンマジョリカという面々だ。 地元トップランカーの不在は残念だが、ここから一躍、スターダムへとのし上がっていくような、新たなヒロインの誕生に期待したい。 (文:競馬ブック・板垣祐介)