「株で失敗する人の特徴」ワースト9 総資産6億円の個人投資家が4分の1を「現金」で保有の理由
■第3位 長期トレンドを味方にしない 勘違いしがちですが、みなさんのライバルは個人投資家ではありません。意識すべきライバルは、保険会社、信託銀行、年金基金、投資顧問会社、ヘッジファンドなどの機関投資家です。 個人投資家とプロ投資家では、目指していることも、考えていることも違います。 たとえばプロには、ひとつ弱点があります。 彼らは顧客からお金を預かって運用しているので、毎月、あるいは半年に一度ほど報告を出さなくてはなりません。もし、そのとき成果が出ていなければ、顧客から資金を引き上げられてしまうかもしれません。すると、必然的に短期目線になります。つまり、短期トレード中心に動かざるをえないことが、プロが抱える最大の弱点なのです。 では、その弱点をどう突けばいいのでしょうか。 彼らが短期トレードで戦っているのなら、長期トレードで戦うことが個人投資家にとって有利に働きます。相手の裏をかくことになるからです。長期トレードでどうやって勝つか。年単位のスパンで、どうトレンドのフォロワーになっていくか。あるいは、どう逆張りを狙っていくか。 こうしたことを念頭において戦っていけば、個人投資家にも勝利への道が開けるはずです。 ■第2 位 複利を味方につけない 「複利は人類最大の発明である。知っている人は複利で稼ぎ、知らない人は利息を払う」 相対性理論で有名な物理学者、アルバート・アインシュタインが語ったといわれている言葉です。複利とは、投資から得たキャピタルゲイン、インカムゲインを再投資して、雪だるま式に大きく増やすことをいいます。 複利というのは株式投資をするにあたって非常に重要な考え方です。私自身、株式投資で得た利益は、キャピタルゲインにしろ、インカムゲインにしろ、ほとんど再投資に回してきました。
思い出づくりや、大切な人のためにお金を使うのは否定しません。でも、車がほしいとか、ブランドものがほしいといって、株式投資で得た利益をどんどん引き出していると、資産形成においてもっとも大事な複利が働きません。資産形成をしたいなら、複利は必ず味方につけるようにしてください。 ■第1位 投資の勉強をしない 積み立て投資なら「ほったらかし」でかまいませんが、個別株に投資をするなら日々、学ぶ努力が必要です。勉強しないまま投資を始めると、たいていの人は失敗します。 もちろん、勉強だけでは投資のスキルは身につきません。なので、まずは最低限でけっこうです。投資に必要な心がまえや、勝ち方を勉強してから、売買を始めるようにしてください。 みなさんは、株式投資に関する本を、まずは10冊読んでみてください。1冊1500円としても、たった1万5000円です。これから数百万円、数千万円と稼ぐのですから、初期投資としては安いものではないでしょうか。 また、投資で成功した人の体験談を聞くのも役に立ちます。とくに失敗した話、苦労した話を聞くといいでしょう。そういうところに勝つためのヒントや、あなたがやるべきことが隠れています。 ■新NISAはただの「器」 いかがでしたか? 自分にも心当たりがあると、ドキッとされた方も多いのではないでしょうか。 新NISAは、ただの「器」でしかありません。たまに「新NISAに投資する」という人がいますが、正しくありません。「新NISAという器を使って投資する」が正解です。 つまり、どんな食材を使って、どんな料理をつくるか、それをどう盛りつけるかは、あなたの腕にかかっているということです。 ※投資は個々人の判断と責任において行うのが原則です。
上岡正明