沖縄尚学いきなり8安打8得点 ラッキーボーイは3番打者と〝ハルク〟決勝沖縄対決はエースとの対戦熱望【高校野球秋季九州大会準決勝】
◆九州地区高校野球準決勝 沖縄尚学11―1西日本短大付(6回コールド)(3日・別大興産スタジアム) 打って打って打ちまくった。沖縄尚学が13安打11得点の猛攻で今夏の甲子園に出場した西日本短大付(福岡)を6回コールドで破り、優勝した2022年秋以来2年ぶりの決勝進出を決めた。 ■決勝は沖縄対決! 秋季九州大会結果はこちらから 1回の攻撃で勝利をほぼ決定づけた。制球に苦しむ相手エースの中野琉碧(るい・2年)に襲いかかり8安打で8得点、打者13人の猛攻を見せた。「相手投手がいつもより変化球も球速が出ていない感じでした。いい投手だなと思っていたんですが、球が全体的に高かった」と比嘉公也監督はいきなりの猛攻にびっくり。その後も点差が開いても走者が出ると手堅く犠打で送って次の点を狙う姿勢は崩さなかった。 ラッキーボーイとなったのはこの日3番に起用された比嘉大登(2年)だ。九州大会初戦は7番、準々決勝は6番と打順を上げ準決勝は中軸を任された。「短期決戦で調子がいい打者を後ろに置く理由はない」と3番に抜擢した比嘉監督の期待に応え、3打数3安打3打点と活躍。「比嘉先生と一緒に練習でバットの出し方を改善した成果が出ました。引っ張っていたのを逆方向に打つ意識で振るようにして良くなりました」と無理に引っ張る意識をなくして右越え、左前、中前と全方向に安打をマークした。 5番の安谷屋(あだにや)春空(はるく・2年)も3安打2打点の活躍で打線を引っ張った。「いつも考えているのはつなぐこと。どんなに点をとってもつなぐのが自分たちのバッティングなので、大振りになったりしません」と大量得点にも全員の意識はぶれることはない。ビッグイニングとなった1回は安谷屋の左前打から単打5本が続いて勢いをつけた。 決勝はエナジックスポーツと沖縄大会決勝の再戦だ。沖縄大会は8―5で勝利。「やっぱり負けたくないです」と安谷屋は意気込んだ。「相手のエースの久髙君が(沖縄の)決勝で投げていないので、久髙君と対戦してみたい。ここまできたら勝ちきってほしいと思います」と比嘉監督も静かに闘志を燃やしている。(前田泰子)
西日本新聞社