ブロックチェーンの新バズワード「インテント」──その仕組みとリスク
静かな革命が進行しており、ブロックチェーンの使い方に変革をもたらしている。その代表が暗号資産(仮想通貨)における最新のバズワードのひとつ「インテント(intents)」だ。 インテントは簡単に定義すると、ブロックチェーンユーザーが達成したい具体的な目標のことだ。「インテント中心」のシステムには2つとして同じものはないが、どれも似たような動きをする。つまり、トレーダーであれプロトコルであれ、ユーザーは自分のインテントをサービスに提供し、それを「ソルバー」(人であったり、AIボットであったり、別のプロトコルであったりする)に委託し、ソルバーは目標を成し遂げるために必要なことは何でも行う。 現在ブロックチェーンが急速に拡大しているため、インテント中心のシステムは重要になってきている。ビットコイン、イーサリアム、レイヤー1、レイヤー2、そして今やレイヤー3ネットワークまでもが急速に普及しており、それらすべてをつなぐ無数の「ブリッジ」や「相互運用性」ソリューションも生まれているため、そのすべてを使いこなすことはより困難になっている。 暗号資産市場が成熟するにつれて、「ブロックチェーン上でできることの可能性はますます増えている」と、相互運用プロトコルConnextのアルジュン・ブプタニ(Arjun Bhuptani)氏は説明する。 「ある時点で取引を行う方法は無限に考えられる」 インテント中心のサービスは、ユーザーが物事を成し遂げるためのベストな方法を見つけることを約束する。取引利益を最大化し、ガス代を節約できるなどのメリットをもたらす。 しかし、こうしたプラットフォームの利点にはリスクが付きものであり、すでに警鐘を鳴らしている人もいる。私たちは、ブロックチェーンで忙しい仕事を引き受けてくれるサードパーティ・ソルバーのサポートを歓迎するかもしれないが、新しいサービスは新しい種類の独占者を生み出す可能性がある。