英検の新しい級「準2級プラス」、「準2級」との違いは? 大学入試に利用できる可能性も
新設級を基準にする大学が増える?
大学入試で英語の外部試験利用入試が広がっていることも、新たに級を設置した背景のひとつになっています。外部検定をどれだけ入試で活用するかは大学や学部によって異なりますが、例えば24年度の入試では、法政大学(一般選抜)の「英語外部試験利用入試」は、英語外部試験で一定以上のスコアがあれば英語が免除となり、1科目の試験のみで受験が可能。社会学部や経営学部では、英検2級以上が出願資格になっています。明治大学商学部(一般選抜)の「英語4技能試験利用方式」も英検2級以上を基準としています。 「英検2級をひとつのボーダーとして、入試に利用している大学は少なくありません。そのため、大学によっては新設する級も外部試験の基準として認めるところが出てくるかもしれません。準2級ならややレベルが足りないと感じていたところが、新設級のレベルであれば導入の条件に加えてみようという動きが出てくる可能性はありそうです」(同) 準2級までは順調に合格しても、2級になるとなかなか受からず、大学の外部試験利用入試に使えるかどうか心配している高校生は、新たな級が導入されてから少しずつ級を上げていったほうが、結果的に受験に有利になるケースが生まれるかもしれません。
求められるものは?
24年2月1日、新設級の名称は「準2級プラス」に決定しました。求められる英語力を前後の級と比較すると以下のようになります。 準2級が「日常的な話題」に対して、2級は「社会的な話題」について求められています。準2級プラスはその橋渡しとして「身近な社会的な話題」の理解や運用ができることが目標です。なお、難易度のイメージは以下のようになります。 準2級プラスの試験内容は、1次試験がリーディング、リスニング、ライティング、2次試験はスピーキングが予定されており、問題数や試験時間は既存の2級の試験をもとに検討中です(24年2月9日現在)。受験する予定の高校生は、日本英語検定協会からの情報をチェックしましょう。
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