「まるで人間の手」 国内スタートアップが高性能ロボットハンドを開発、価格は約60万円
システム開発を手掛けるスタートアップ企業のHatsuMuv(東京都新宿区)は、人間の手のような大きさ・動きを想定した高性能ロボットハンド「HatsuHand」を開発したと発表した。ウェアラブルロボットアーム、義手、ヒューマノイドロボットなどへの応用を見込む。価格は4000ドル(約61万円)で、受注生産で販売する。 【画像】高性能ロボットハンド「HatsuHand」(約61万円)の見た目、活用イメージ HatsuHandは、約19センチメートルと人間の手に近いサイズで設計しており、日常生活での活用を意識している。ドアノブを引く、コップを持つなどの日常動作に適応できるほか、ハンマーやインパクトドライバーなど、人間の手に合わせて作られた道具もそのまま使用できるという。つかんだ物に合わせ各指に適切な力を伝達でき「人間が無意識に行っている『硬さの異なる物を最小限の力でつかむ』」ことも可能だと同社は説明する。 従来のロボットハンドは、主にケーブルで手のひらの動作を制御するため、使用し続けると性能が落ちる問題があった。HatsuHandはリンク機構(複数の部材と関節で構成された機械機構)を採用しており、性能が落ちにくいだけでなく、部品ごとの交換が容易なため、長期的な使用に適しているという。 指先へセンサーを導入できる空間を用意し、制御関連データの公開とサンプルコードの提供を行っている。「イチゴをつかむ」など、より繊細な動作をしたい場合でも、触覚に関するセンサーの導入によって実現可能だ。
ITmedia ビジネスオンライン