真田広之「SHOGUN」→松平健「暴れん坊将軍」新作で加速…時代劇の復興は"真の殺陣力”で決まる
《ファン待望の新作》として放送前から話題を呼んでいる、1月4日放送の松平健(71=写真)主演のスペシャルドラマ「新・暴れん坊将軍」(テレビ朝日系)。松平が演じるのは、名君の誉れ高き八代将軍・徳川吉宗。吉宗は貧乏旗本の三男坊・徳田新之助(新さん)として庶民の暮らしにまぎれながら、江戸にはびこる悪を討つ。1978年から2003年まで放送された大人気シリーズの復活だ。 【写真】単館上映から全国へ『侍タイムスリッパー』の山口馬木也とは… 「1978年から同じ役を演じ続けることができる松平健さんとは、いかに偉大な俳優であるか――新作発表で改めて思い知らされた気がします。若い世代は《マツケンサンバの人》として認識しているようですが、そういう人にこそぜひ『暴れん坊将軍』を見てほしい。今作は監督が三池崇史さん、脚本は大森美香さんですから、間違いなく若い世代も引き込むような内容になっているはず」(映画ライター) 2024年は時代劇が何かと話題になった年だった。9月には真田広之(64)がプロデュース・主演を務めたドラマ「SHOGUN 将軍」が、アメリカのエミー賞で作品賞、主演男優賞、主演女優賞などを受賞。日本中が歓喜に沸いた。さらに、8月から上映が始まった山口馬木也(51)主演の「侍タイムスリッパー」が大ヒット。幕末の会津藩士(山口)が現代にタイムスリップする物語で、口コミで面白さが広がり、たった1館での上映が瞬く間に全国上映となった。 この流れからの「暴れん坊将軍」の新作放送。このまま勢いに乗り、時代劇は“復興”の兆しを見せるか。2010年公開の堺雅人(51)主演映画「武士の家計簿」、2013年公開の高良健吾(37)主演映画「武士の献立」の脚本を執筆した脚本家の柏田道夫氏に話を聞いた――。 「多くの時代劇ファンから喝采を浴びた『侍タイムスリッパー』。映画そのものの面白さももちろんあったのですが、受け入れられたひとつの要因として、時代劇ならではの“殺陣”の迫力、見せ方もあったように思います。山口馬木也さんと冨家ノリマサさんが見せたクライマックスの対決シーン。これまで積み上げてきた時代劇俳優にしかできない殺陣の見事さがありました」 積み上げてきた殺陣、といえば今年公開された「十一人の賊軍」に出演した爺っつあん役の本山力(55)の存在感も《》渋い>とネット上で話題に。本山は長年時代劇の<斬られ役>だったが、「十一人」では主演の山田孝之(41)、中野大賀(31)らと共にメインキャストに名を連ねた。 「真の殺陣力と渋さが備わった人たち。裏方さんも含め、そういった方々の力が十分に発揮できる時代劇映画やドラマの現場を継承することが、時代劇復興の鍵を握るように思います。また、松平健さんや、いまや世界スターとなった真田広之さんを継ぐような、中心で輝く次の時代劇スターが出てほしい」 では、柏田氏が考える、次の時代劇スターとなりそうな俳優とは? 「『武士の献立』が時代劇デビューだった高良健吾さん。当時《ぜひ眠狂四郎をやってほしい》とおすすめしたことがあります。あるいはSnow Manの目黒蓮さんに、ニヒルな浪人役をやらせてみたい。女性なら、アクションもこなせそうな二階堂ふみさん、松岡茉優さん、清野菜々さんの殺陣を時代劇で見たい。彼女たちが弾ける時代劇を熱望します」 次の時代劇スターは誰か? そんなことを考えながら「暴れん坊将軍」を見る。そんな年始もいいかもしれない。 ◇ ◇ ◇ 真田広之は時代劇で「世界のサナダ」へ。もっと読みたい人は以下の■関連記事もどうぞ!