前安芸高田市長・石丸市長、都知事への道「政治家が責任を取らなくていいから、放漫財政がまかりとおっている」なぜ"田んぼアート"を廃止したのか
前広島県安芸高田市の石丸伸二市長が7月に行われる東京都知事選挙(6月20日告示、7月7日投開票)に立候補する意向を表明した。5月17日、石丸氏は記者会見を開き「市長を続けたかったが、優先して取り組まねばならないことがある。それがこのたびの挑戦だ」と都政への意欲を述べている。石丸氏の都知事選挑戦の意向を報じたヤフーニュースの記事には、6000件を超すコメントが書き込まれ、ネットにおける高い関心が伺える。他方、普段ネットに触れない人々にはあまり知られていないのではないかと、挑戦を不安視する声もあった。 【動画】「本気で勝つ気ありますか?」前安芸高田市長「石丸伸二」が語る熱すぎる野望…「東京弱体化計画」の具体的中身を語りつくす! 今回、石丸氏をインタビューし、都知事選の真意と勝算を聞いた。連載全4回の第1回。(聞き手・小倉健一)
安芸高田市政で実現したのは、無駄の削減
ーー都知事選への挑戦について、とても驚きました。まずは、自身の安芸高田市政を振り返ってください。 (石丸伸二氏) 過疎化が進む、安芸高田市で最も重要な課題は財政でした。このまま放っておけば破綻が見えてくるほど深刻な状況でした。そのため、財政の健全化を急いで進める必要がありましたし、この4年間で、それはなんとかできたと感じています。 結果として数字に現れていますが、行ったことは極めてシンプルです。財政は歳入と歳出のバランスを取ることです。しかし、歳入は簡単に変わりません。安芸高田市では、自主財源、つまり自分で稼いでいる税収は全体の3割しかありません。残りは国からの支援です。これを簡単に増やすことはできないため、歳出をコントロールして収支のバランスを取ることになります。 基本的には無駄な事業を見直し、歳出を削減する作業でした。無駄な事業が多く存在していたため、それを一つ一つ見直して削減し、将来的に意味のある投資に回すという調整を行いました。もちろん、削減だけでは町の未来を良くすることはできないので、削減した資金をうまく未来への投資に回すことが重要でした。 ーー田んぼアート事業などは、真っ先に廃止しました。 (石丸伸二氏) そうですね。「田んぼアート」は即座に廃止しました。市長になる前から、やめるべきだと思っていましたし、就任後、詳細を確認したところ、やはり必要ないと感じました。田んぼアート事業は、田んぼの稲に色をつけて絵を描くものですが、見られるのは稲が成長している数ヶ月間、せいぜい4ヶ月程度です。これを観光資源にしようとするのは無理があります。さらに、計画では田んぼの隣に公園を作り、やぐらを立てて商業施設を設置するというものでした。しかし、田んぼアートがない残り8ヶ月間に、観光客がくるはずもなく、商業施設が回るわけがありません。細かな算定はありませんでしたが、大赤字になることは明白でした。観光価値のないやぐらにテナントを入れる計画は無理があり、赤字を税金で補填することになっていたでしょう。
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