マクラーレンが欧州で「アルトゥーラ スパイダー」を発表、オープンでもディヘドラルドア!
一体型のカーボンコンポジットリトラクタブルハードトップを採用
2024年2月27日(現地時間)、マクラーレン・オートモーティブは「アルトゥーラ」のオープントップバージョンとなる「アルトゥーラ スパイダー」を発表した。アルトゥーラのデビューから3年、スパイダーの追加とともに、2025年モデルとしてアルトゥーラにも改良が加えられた。アルトゥーラ スパイダーと最新型アルトゥーラの注文受け付けは開始されており、デリバリーは2024年半ばに始まる見込みとなっている。日本仕様の価格など詳細は発表されていない。 【写真はこちら】電力のみを使う排出量ゼロの「Eモード」の制御もドライバーの利便性を優先したものに変更(全9枚) 今回登場した「アルトゥーラ スパイダー」は、アルトゥーラのオープントップバージョン。一体型電動式リトラクタブルハードトップは8個のモーターによって、音もなくわずか11秒で開閉、50km/hまでなら走行中でも操作できる。 ドアはクーペと同様、狭い駐車スペースでも乗り降り可能なディヘドラルドアとなるのも特徴的で、リトラクタブルハードトップは標準はカーボンコンポジットの1枚パネルだが、エレクトロクロミックガラスパネルも用意する。エレクトロクロミックガラスパネルは懸濁粒子デバイス技術を採用したもので、ボタンひとつでキャビンを明るくしたり、日光を最大99%さえぎることもできる。 また、アルトゥーラ スパイダーでは、パワートレーン冷却のためにオープンボディにあわせて独自の空気熱冷却システムを開発。4つに分割されたダクトシステムによって空気熱効率を最適化し、エンジンを冷却する気流と排熱を増大するとともに、乗員に当たる風を低減するなど、新しいテクノロジーも加えられる。 アルトゥーラはマクラーレン・カーボン・ライトウェイト・アーキテクチャーで構成されるため、固定ルーフを外してもオープンボディになっても剛性が損なわれないのが特徴で、重量増はわずか62kgで、乾燥重量は1457kgに抑えられている。
スパイダーに採用される最新のアップグレードはクーぺにも
アルトゥーラ スパイダーの登場にあわせて、ハイパフォーマンス・プラグインハイブリッド・パワートレーンのキャリブレーションを変更。V6ツインターボエンジンの最高出力が20ps向上して、システム最高出力は700psに到達。最大トルクは720Nmで変わらないがが、マッピングの変更によりトルクデリバリーが最適化されている。 またエンジンサウンドも強化。バルブを改良した排気システムにたレゾネーターを組み込み、テールパイプを上向きの円錐形とすることで、中高回転域のエンジンノートがさらに洗練されたものになった。 さらにパワートレーンのマウントが改良され、とくに荷重がかかった際のパワートレーンの動きが制限されるため、安定性やステアリングフィールが向上し、精密でドライバーが強い一体感を味わえる走りを実現する。 走行性能に関する部分では、サスペンションのダンパーバルブを改良し、コントロール・ユニットの性能も強化。8速DCTにはさらに速いギアチェンジを可能とするプレフィル機能が新たに備わり、変速スピードが25%高められた。また、電力のみを使う排出量ゼロの「Eモード」の制御もドライバーの利便性を優先したものに変更されている。 アルトゥーラ スパイダーのために考案された最新のアップグレードは、クーペにも同様に組み込まれ、2025年モデルとして同時に導入される。 なお、アルトゥーラ スパイダーと2025年型アルトゥーラの注文受け付けは欧州ですでに開始されており、英国での価格は221,500ポンドからと発表されている。