子どもの大学費用で家計が苦しい!入学後でも奨学金は借りられる?
親にとって、子どもの大学費用の捻出は大きな課題のひとつになります。元々は奨学金を利用していなくても、家計の変化によって奨学金が必要になるケースも少なくありません。 そこで本記事では、大学進学後における奨学金の申し込みの可否について解説します。 ▼「大学無償化制度」の対象者とは? 年収要件や注意点を解説
奨学金とは
奨学金とは、経済的な理由を中心に、さまざまな事情で進学が困難な方に向けて学費の給付や貸与を行う学生支援制度のひとつです。奨学金制度を実施している団体は複数あり、公的奨学金と民間奨学金の2種類に大別できます。 現在では多くの学生が奨学金制度を利用しながら高校や専門学校、大学、大学院、海外の学校などに進学しています。独立行政法人日本学生支援機構が実施した「令和4年度 学生生活調査結果」によると、何らかの奨学金を利用しながら昼間部の大学に通っている学生は全体の55%とされています。つまり、大学生の約半数は奨学金を利用して進学しているのが現状です。 奨学金には返済の必要がある貸与型と、返済する必要がない給付型の2種類があります。また、日本学生支援機構が実施している貸与型の奨学金には、利子がない第一種奨学金と、利子がある第二種奨学金があります。 奨学金を受けるには家計状況などを基準にした審査をクリアする必要があり、必ずしも好きな奨学金を受けられるわけではありません。給付型の奨学金は後々返済する必要がない点が大きなメリットですが、貸与型の奨学金に比べて奨学金を受けるための審査基準が厳しい点が特徴です。
奨学金は途中から申し込める?
奨学金には大学を通して申請する、在学採用という制度があります。つまり、大学に進学した後に途中から奨学金を申し込めます。また、貸与型奨学金と給付型奨学金のどちらでも申し込みが可能です。 ただし、大学への入学前に奨学金を申し込む予約採用とは採用基準が違うため、注意が必要です。日本学生支援機構の場合は原則的に年一回の募集がされるほか、4月に説明会があります。ですが、不測の事態によって家計が急変し、学費の支払いが困難になった場合には年間を通していつでも奨学金の申し込みができます。 家計が急変する事象が起こってから12ヶ月以内に申し込みをする必要があり、学力と家計において審査基準が設けられています。つまり、家計が苦しいからといって、必ずしも奨学金を受けられるとは限りません。