【MLB】ファイナリストから漏れた有力候補たち 米公式サイトが特集 ドジャース・ロバーツ監督も選出
日本時間11月12日、全米野球記者協会(BBWAA)の投票で決まるMVP、サイ・ヤング賞、新人王、最優秀監督のファイナリスト(=投票結果の上位3名)が発表された。これを受け、米公式サイト「MLB.com」のウィル・レイッチ記者は、各賞のファイナリストから漏れた有力候補を特集。惜しくもファイナリスト入りは逃したものの、ファイナリスト入りに値するだけの活躍を見せた選手や監督が選ばれており、そのなかにはドジャースのデーブ・ロバーツ監督も含まれている。 2024年ポストシーズンの日程・結果一覧 まず、新人王ではワイアット・ラングフォード(レンジャーズ)とメイソン・ウィン(カージナルス)の名前が挙がった。ラングフォードは134試合に出場して打率.253、16本塁打、74打点、19盗塁、OPS.740を記録。メジャー1年目ながらサイクル安打も達成した。右ハムストリング痛による約1ヶ月の離脱がなければ、さらに数字を伸ばし、ファイナリスト入りを果たしていたかもしれない。ウィンは正遊撃手として150試合に出場し、打率.267、15本塁打、57打点、11盗塁、OPS.730を記録。ゴールドグラブ賞のファイナリストに選ばれるなど、守備面の貢献度も高かったが、ハイレベルな新人王争いにおいて、ファイナリストに名を連ねることはできなかった。 次に、最優秀監督ではジョー・エスパーダ(アストロズ)とデーブ・ロバーツ(ドジャース)の名前が挙がった。名将ダスティ・ベイカーの後任として今季から監督に就任したエスパーダは、先発投手の故障者続出もあり、苦しいスタートとなったものの、最大10ゲーム差を逆転して地区4連覇を達成。しかし、今季のア・リーグは中地区球団の躍進が目立ち、ファイナリスト入りはならなかった。ロバーツはもし投票がポストシーズン終了後に行われていれば、ファイナリスト入りしていたかもしれない。とはいえ、故障者が続出したチームをメジャー最高勝率に導いた手腕は過小評価してはならないだろう。 さらに、サイ・ヤング賞ではフランバー・バルデス(アストロズ)とレイナルド・ロペス(ブレーブス)の名前が挙がった。バルデスは28先発で176回1/3を投げ、15勝7敗、防御率2.91、169奪三振を記録。シンカー主体の投球でゴロを打たせ、被本塁打率0.66はリーグ2位、防御率はリーグ3位の好成績だった。ロペスは新天地ブレーブスで先発に再挑戦し、規定投球回不足ながら8勝5敗、防御率1.99をマーク。135イニング以上投げた投手のなかではベストの防御率を記録した。 そして、MVPではジャレン・デュラン(レッドソックス)とエリー・デラクルーズ(レッズ)の名前が挙がった。デュランは走攻守三拍子揃った素晴らしい活躍を見せ、最終的には打率.285、21本塁打、75打点、34盗塁、OPS.834の好成績をマーク。「ベースボール・リファレンス」が算出する総合指標WARでは、ファイナリスト入りしたフアン・ソト(ヤンキース)を上回っていた。デラクルーズは開幕からハイペースで走りまくり、終盤に失速したものの、メジャー最多の67盗塁でタイトルを獲得。負担の大きいショートを守りながらも打率.259、25本塁打、76打点、67盗塁、OPS.810と立派な成績を残した。近い将来、MVPのファイナリストに名を連ねる可能性は高そうだ。