元バスケ少年は競輪選手に 8年ぶり再開の熊本競輪、25歳の緒方将樹が初の地元戦にワクワク「走るのが楽しみ!」
熊本競輪「令和6年能登半島地震復興支援競輪 熊本競輪再建記念(F1)」が20日に初日を迎える。S級予選11Rに出走する緒方将樹(25歳・熊本=117期)に話を聞いた。 2016年4月14日の21時24分。熊本を大地震が襲った。現在25歳の緒方将樹は当時、高校生。部活のバスケットボールに没頭する日々を送っていた。 「あの時は家にいたんです。かなり揺れましたね。当時は自転車部ではなくてバスケ部に所属して、いつもは早く終わらない部活が早く終わって家に帰ってました。そうしたら地震が来て、体育館の天井が崩落していた。普段だったらまだ体育館にいた時間でした。生きてなかったかもしれないですよね」 高校卒業後は、かつて競輪選手だった父の浩一さんを追いかけて競輪選手へ。デビュー5年目に突入した今年、熊本競輪が再開。注目の初戦にエントリーすることが出来た。 「おそらく父のおかげでしょう。ありがとう親父! って感じ。再開してくれて本当に嬉しい。ここに出られることが決まってから凄く計画的に練習が出来て、仕上がりは凄くいい方だと思う。ただ、緊張もあるし、レースになれば練習とはまた別。でも練習の感じでは悔いのないように仕上がった」 あとは練習での手応えをレースで発揮するだけだ。「今回ヘマしちゃったら地元記念にも呼んでもらえないと思う。10月の記念も呼んでもらえるように頑張ります。地元戦を走るのが楽しみです!」 熊本競輪再開を待ちに待っていたのはファンだけではない。初となる正真正銘の地元戦で激走して、10月の記念出走へ猛アピールだ。(netkeirin特派員)