佐藤隆太×岡田義徳×塚本高史、爆笑続きの鼎談 『THE3名様』は「他にない特別な作品」
「いつまでもめちゃくちゃ仲の良い人間であり、ずっとライバル」
――さらに今回は、サプライズで櫻井翔さんが出演されています。 塚本:あれ、声とかでわかりませんでした? ――いや、意外と気づきませんでしたよ。『木更津キャッツアイ』(TBS系)でミー子役を演じた平岩紙さんの登場にまず驚いて、さらにマスクを取ったら櫻井さん、という2段階でびっくりしました。 3人:それは嬉しいなぁ。 佐藤:僕ら3人は、「どのくらいバレずにいられるかな」って心配してたんですよ。だって僕らはマスクを被った彼を見た瞬間に「いや、完全に櫻井じゃん!」と思ったから(笑)。でも彼は、冗談半分かもしれないけれど、「この作品に出たい」とDVDシリーズのときからずっと言ってくれていて。それがすぐに実現するんじゃなくて、20年近く経った今こうやって叶ったことがすごく幸せでした。何より、彼がめちゃくちゃ忙しいスケジュールの中で一つもふざけずに本気でこの作品に臨んでくれたことが嬉しかったし、それによって僕たちもいつもは味わえないような良い緊張感の中、違うアプローチでお芝居できました。すごく新鮮だったし、楽しかったですよね? 塚本:うん。この19年、翔が『THE3名様』をずっと好きでいてくれたので、もし他の方にあの役をお願いしていたら、またちょっと僕らのテンションも違っただろうなと思います。今回の核となる役を翔が本当に真面目にやってくれたことで、温かいものを感じたし、いい感じで締まったなと。愛にも溢れているし、彼のおかげで優しい気持ちになるなと思いました。 佐藤:この世界観をすごく理解してくれたっていうのが大きいよね。 塚本:そうなの。愛情があるお芝居をしてくれた、大真面目にやってくれたから、僕らも真面目に向き合えたし。 岡田:そうだね。僕も思うことは一緒ですけど、違う角度から言うとしたら「いろいろな経験を経て、僕これだけ成長しましたよ」というのを見せてくれた気がするというか。 佐藤:たしかにその側面もありますよね。それは“僕たちの間”での話だけれども。 岡田:それは感じ方、取り方だけなんだけど、それを見せられたことによって「じゃあこっちもこっちで返しましょう」という火のつき方があったように思います。翔も『木更津キャッツアイ』の頃は「ごめんね、迷惑かけて」みたいなことばかり言ってたけど、お互いにいろんな現場を踏んで、「“そうじゃなくなった姿”を見せるから、みんなも見せてください」みたいな無言のキャッチボールがあった気がして。すごくいい風をもらいました。 ――そんなサプライズもあったことで、いち視聴者としては今後も『THE3名様』ではどんなチャレンジをしてくれるのかなとワクワクしました。 塚本:ただ、今後もゲストを呼ぶかと言われたら、どうかな? 佐藤:そこにこだわりたくはないよね。 塚本:あくまで『THE3名様』で完結させるんだけれども、もし面白い話があって、それが僕ら3人だけではできないような話だったら、その役に合う、観てくれる人も「おお!」と思うような人にお願いしたいな、というのはあります。 岡田:「ジャッキー・チェン」とか来てくれたらいいな。 佐藤:来ない来ない! ジャッキーの武器を封印して、こんな動かない作品に(笑)。 塚本:なんでこの作品にアクションスターを呼ぶわけ? 岡田:注文が全然取れないウェイターとかいいじゃん。 塚本:いやそれ、めちゃめちゃ面白いな(笑)。 佐藤:面白いけど、そんな予算はないです。僕らのギャラ0です。 岡田:0どころかマイナスです(笑)。でも、理想ですから。そういう妄想はいくらでもできますよ。 佐藤:夢は広がりますね。 ――これからの展開も楽しみです(笑)。本当に息ピッタリのみなさんですが、あらためて「この3人でよかったな」と感じるのはどんなときですか? 3人:“ずっと”です。 佐藤:本番中もそうだし、本番前の読み合わせも2人だから気を使わずに始められるし、こういう取材のときにも2人だから任せられるときは任せるし、一緒にいて楽しいし、もう“ずっと”です。こんな出会いはないと思いますね、この先も。 岡田:しかも、誰かが手を抜いたら「ちょっと手抜いてない?」って絶対に言われると思う。そういう厳しい側面も持ってるからこそ、成り立っている楽しさじゃないかなと思います。 佐藤:それはそうだよね。なあなあにはならない。ちゃんと3人が3人、お互いに意見があればぶつけ合ってるから。 岡田:そうそう、ちゃんと言うからね。すごくいい関係だと思います。 塚本:たしかに「この2人だから手を抜けねぇな」とは思いますね。それぞれにぶつかり合ったこともありますけど、それを知ってるからこそよっしーが言ったように「なに手抜いてるんだよ」みたいなことは言われたくない。むしろ2人の想像を超えてやろう、とも思います。 岡田:実際には「手を抜いてる」とは言わずに、心配になっちゃうよね。「調子悪いの?」って(笑)。 塚本:「お前大丈夫? 変な年の取り方したな」って(笑)。だから、いつまでもめちゃくちゃ仲の良い人間であり、ずっとライバルなのかもしれないですね。 ――3人の関係性も含め、この『THE3名様』は他にはない特別な作品なんですね。 塚本:逆に、似てる作品って何かありますかね? 佐藤:僕は出てないですけど、客観的に見て『冬ソナ(冬のソナタ)』とかには似てるのかなと思います。 岡田:なるほどね。 塚本:ちょっと待って、どういうこと!? 佐藤:ジャンルというか、テイストが近いですよね。俺もちょっと、ペ様(ペ・ヨンジュン)からちょうだいしてる部分もあるし。 塚本:ペ様から何をいただいてジャンボをやってるわけ? 1ミリも感じないけどな。 岡田:いや、感じるよ。 塚本:どうしたんだよ! のっからなくていいんだよ! まったく何を言ってんだ!!(笑)
nakamura omame