水を得た有働由美子 テレ朝系「有働Times」で見せた生放送の見事な泳ぎ【山田美保子コラム】
【山田美保子のミホコは見ていた!】 6日、フリーアナウンサーの有働由美子がMCを務める「有働Times」(テレビ朝日系)がスタート。「究極のエンターテインメントを目指す、まったく新しい創造的なニュース・情報番組」を全編リアタイして感じたのは「やはり有働さんには生放送がよく似合う」ということだった。 同局政治部デスクの千々岩森生氏や、「羽鳥慎一モーニングショー」(同)でおなじみの玉川徹氏をコメンテーターに従え、スポーツコーナーには「サンデーLIVE!!」(同)のレギュラーだった浅尾美和氏を。さらに同局の紀真耶アナ、武隈光希アナ、山本雪乃アナが各コーナーを仕切り、ロケではナスDこと友寄隆英氏とタッグを組み、米グランドサークル一周。エンディングの天気コーナーにも「~モーニングショー」の気象予報士で俳優でもある片岡信和が出演し、ワンポイントストレッチではなくピアノ演奏を披露するなど、同局の“顔”たちがテレ朝カラーをこれでもかと段積みしていった90分拡大スペシャルだった。 因って有働を「外様」と表現するメディアもあったものだが、気取りがなく、常に明るく、人間味に溢れ、ツッコミの許容範囲が女性アナウンサーの中でトップクラスに広い有働と共演者とのコミュニケーションは既に抜群と見受けた。 たとえば虎党の彼女のために虎カラーの衣装を選んできたという山本アナに対するリアクションや、いきなり舌戦を繰り広げることとなった玉川氏とのやりとり。さらには自作の歌で天気予報を始めた片岡の扱いも、ベテランの有働にとっては通常運転だったようだ。 次回、続きが観られる予定の「ナスDアドベンチャー」なる特集ロケでも、集結した絶景や奇景を前に足がすくんだり、もう一歩が踏み出せなかったりする場面もあったが、もちろんそこは10代や20代の女性アイドルとは一線を画し、「原点を見つめ直す旅」に。 NHK時代からあらゆるジャンルの番組を担当し、自分が何をすべきか、何を伝えるべきかを瞬時に判断。さらにはプライベートでも異業種女子会に積極的に参加したり、時間の許す限り、多くの文化人と共にボランティアでイベントに参加したりしてきた。そうした経験や日々の積み重ねが日曜日の夜にいっきに開花したのである。 帯の夜ニュース終了から約半年が経ち、久しぶりに見ることができた“ナマ有働”は水を得た魚のように見事な泳ぎを見せた。今後に期待する。