『これはいるのか?』ストリートカーでも使える? ロールバーの選び方と装着のコツ~カスタムHOW TO~
ロールバーとはクルマの車内に張り巡らす鉄パイプのこと。レーシングカーやサーキット本格的に走る車では必須の装備だが、装着するとどんなメリットとデメリットがあるのだろうか。
◆ロールバーにも種類がある?
一般的にフロントピラーに沿わせてフロアまで落としている前側とBピラーに沿って落としているものを結んだものを4点式と呼ぶ。さらにリアの方にまで伸ばして落としたものを6点式と呼ぶ。そこに斜行バーなどが入ると7点式、8点式のようになっていく。レーシングカーなどでは必須の装備で、本格的なレースでは装着しないと出場することができない。
では、その目的は何なのかと言われると、それはボディー剛性のアップではなく、ドライバーの保護のためが主な目的。クラッシュしたときにドライバーが生存するためのスペースを確保するために、ドライバーのまわりを囲むように鉄パイプを張り巡らせている。
ボディ剛性アップの効果もなくはないが、それは取り付け方法によって大きく変わる。市販車に装着する場合の最も手軽な方法であるネジ止めでは、ボディ剛性アップの効果はあまり期待できない。フロアに穴を開け、その裏に当て板を貼って、ボルトとナットでロールバーを固定していく。
基本的にボディと接しているのは、このフロアの部分だけなので、ボディ全体を支えているわけではなく、ボディ剛性が上がる効果は低い。
◆本格的なロールバーは各所で違ってくる
対するレーシングカーのロールバーはそもそも取り付け方法が大きく異なる。フロアとは溶接で固定され、そこからAピラーにも溶接で固定される。またBピラーにも同様に溶接で固定されている。
クルマによってはフロアではなく、フロントのストラット付近とリアのサスペンションアッパー付近に溶接されていて、ボディーから入力される力をダイレクトに受け止める構造になっている。
そういった溶接止めのロールバーの場合はボディ剛性アップの効果も期待できる。だが、実際ストリートかでロールバーの溶接止めとなるとかなりハードルが高い。内装が装着しにくくなるし、もしクラッシュなどボディーに入力があった場合に修正することが難しい。