尿もれを引き起こす骨盤底筋のゆるみの原因は?セルフチェックと根本リセット法
実は骨盤底筋と胸のゆがみには密接な関係があります。そのため、胸をしっかり伸ばしてゆがみを正すことが、骨盤底筋を守る上で重要です。今回は、胸を開いて根本からゆがみをリセットする方法をお伝えします。 ■はくだけで美しく見せる!? 秘密のサポートアイテムほか、編集部の厳選5つ!
教えてくれた人:田舎中真由美(たやなか・まゆみ)さん
信州大学医療技術短期大学部理学療法学科卒業。日本初の大学病院内の保険外リハビリ・コンディショニング施設、フィジオセンター・センター長を務め、1万5000人以上の腰や骨盤まわりの痛み、尿もれ、姿勢のゆがみなどを改善した。 フィジオセンター ホームページ
骨盤底筋と胸のゆがみとの関係は?
骨盤底筋と胸のゆがみとは、どんな関係があるのでしょう。 「例えば長時間座っていると、猫背になり胸が縮こまります。するとみぞおちの奥にある横隔膜がうまく働かなくなり、内臓も下方向に圧迫されるため、骨盤底筋に過剰な負荷がかかります。実際に胸椎がゆがんで背中が丸い状態(胸椎後弯)の人は、骨盤臓器脱のリスクが高いという研究結果もあります。胸をしっかり伸ばしてゆがみを正すことが、骨盤底筋を守る上で重要なのです」と話すのは、理学療法士で骨盤底筋の働きに詳しい田舎中真由美さん。 またそれには“呼吸”を使ったストレッチが有効だと言います。 「胸の筋肉を伸ばしつつ、肋骨を押し広げる意識で深く呼吸をします。すると胸の筋肉を内側からも伸ばすことができ、根本からゆがみをリセットすることにつながります」 ■呼吸を使って体の内側から胸を開くのがポイント! 胸を開いて大胸筋など外側の筋肉(表層筋)を伸ばしつつ、「呼吸」で胸を広げて横隔膜などの深層筋を使い、体の内側からも伸ばすのが大切です。
まずはセルフチェック!胸のゆがみの方向を確認
胸のストレッチをする前に、まず胸のゆがみの方向を確認してから取り組みましょう。 いすに浅く腰かけ、左右の手で反対側の二の腕を軽くつかみ、両腕を胸の前でクロスさせます。 おへそを正面に向けたまま、息を吐きながら、ウエストからできるだけ上体を右側にひねる。 同じように、左側にひねる。無理に顔は後ろへ向けないこと。腰が痛い方などは無理をしないで。 向きやすい方向がありましたか? 右側に向きやすい方は右側の胸、左側に向きやすい方は左側の胸がゆがんでいる可能性大。次の2つの動きを行いましょう。左右差がない方は、「胸パカ」だけでもOK。