「バズる動画は、最初の2秒で決まる」 大赤字だった沖縄のホテルを承継し、SNSで再建した「ど素人」が語る秘訣
◆動画がバズればビジネスが広がるチャンスがあると確信していた
――「ど素人ホテル再建計画」のアカウントは何人で運営されているのですか? 基本的には、企画・撮影・編集を僕一人で行っています。 これまで外部発注はしたことなくて、ジャンプしながら僕が写っている動画も、実は左手でドローンを操作しながら自分で撮影しているんですよ(笑)。 ――片岡さんは「新社会人の初任給程度」の報酬でホテル再建を任されているそうですが、その理由は? 1つは、そもそも事業承継をすると決めた当初から、ホテルが経済的にまずい状況だったことです。 そんなホテルから多くの報酬はもらえない……という気持ちがありましたし、個人的に沖縄が大好きだったこともあって、応援したい気持ちのほうが強かったんです。 それから、「ど素人ホテル再建計画」をバズらせてホテルを再建することができれば、全国の潰れかけているホテルから依頼をいただけるだろうなという確信がありました。 このホテルを皮切りに、いろんなホテルを立て直す人になろうと思っていたんです。 実際はホテル以外の事業者の方からもさまざまな依頼が来るようになり、思っていた以上に自分が救える人の数が多いことがわかりました。今では35社ほどのコンサルティングをさせていただいています。
■プロフィール
ど素人再建計画 片岡 力也 氏 1990年12月19日生まれ。旅人だった祖父の影響を強く受け、大学在学中にバックパック旅に没頭。「海外で仕事がしたい」と本田技研工業に入社するも、国内担当の部署に配属となり4カ月で退職。その後独立し、飲食店のプロデュースやシェアハウスの経営、大手旅メディアのライターを経験。2019年12月より世界一周旅行に出発するも、新型コロナウイルスの影響によりカーボベルデで足止めとなる。しかしその逆境をも活かし、活躍の場を広げている。
取材・文/川島愛里