日本ハム移転の札幌ドーム、6.5億円赤字 社長「思うように…」
札幌ドーム(豊平区)の2023年度決算は、想定の倍以上にあたる6億5千万円の最終赤字、売上高は過去最低だった。プロ野球・北海道日本ハムファイターズが「エスコンフィールド北海道」(北広島市)に本拠地を移転した影響が初めて出た決算。21日、札幌市内であった株主総会で報告された。 【写真】大暗幕でアリーナと観客席が仕切られた札幌ドームの「新モード」=2023年3月14日、札幌市豊平区 「厳しく受け止めております。我々がやろうとしたことが、思うように進まなかった」 札幌市などが出資する第三セクター「札幌ドーム」の山川広行社長は株主総会後、報道陣にこう語った。 年間60~70日程度あった日本ハムの試合がなくなったことで、総イベント開催日数はコロナ禍を下回る98日と前期比26日減に。総来場者数も前期比38・1%減の109万4千人にとどまった。 当初想定された赤字は2億9千万円。ドーム側は、ネーミングライツの販売で収入確保を図ったが、今も決定には至っていない。場内を大暗幕でアリーナ部分と観客席を仕切り、中規模のイベントができる「新モード」も振るわず、売上高は2001年の開業以来、過去最低の約12億7千万円に沈んだ。
朝日新聞社