ダ・コスタ、ポルシェのシート喪失危機ささやかれる中での優勝「適切なタイミングの勝利だった」
フォーミュラEの第6戦ミサノE-Prixは、ポルシェのアントニオ・フェリックス・ダ・コスタが日産のオリバー・ローランドを抑えて優勝。シート喪失の噂が流れる中での会心の勝利となった。 【リザルト】フォーミュラE第6戦ミサノE-Prix:決勝結果 2019-2020年シーズン(シーズン6)のチャンピオンであるダ・コスタにとって、この勝利は通算8勝目。昨年2月のケープタウン以来、丸1年ぶりの勝利となった。 ただこのミサノを前に、現アプト・クプラ所属のニコ・ミューラーが来年の移籍を視野にポルシェのマシンをテストしたという報道が流れた。 ミュラーはAutosportの取材に対し、この噂についてのコメントを避けた。しかしパスカル・ウェーレインがポイントリーダーにつけている一方で、開幕3戦でノーポイント、ランキング11番手のダ・コスタのへのプレッシャーは高まっている。 そんな中での勝利について、ダ・コスタは驚いていないとコメント。良いタイミングの勝利だったと語った。 「このチームには僕と一緒にいてくれる人たちがたくさんいて、彼らのおかげでここまで来ることができたし、状況を変えることができた」 「この3戦は良い勢いがあったから、正直なところあまり驚いていない。(優勝は)実現できることだと分かっていたけれど、それをみんなに証明しようとしているときに笑顔を保つのは難しい」 「適切なタイミングで勝てたよ」 ダ・コスタはレース残り3周でローランドをパスして首位に浮上。そのまま逃げ切ってトップチェッカーを受けた。 このレースは各車がペースを落とし、スリップストリームでエネルギーを節約しようとした結果、大集団で接近戦が繰り広げられることになり、混沌としたものとなった。ほぼ毎ラップ順位が入れ替わり、終盤までトラブルに巻き込まれないことが重要だった。 「正直なところ、予想していた通りの展開だった。予測できることは限られているけどね」 「毎コーナー、毎ラップ、毎ストレート……他の21人の動きに反応しようと、完全に警戒していなければならない」 「フロントウイングを(無事に)マシンにつけたまま、同時に効率的に走る。それが今日のキーになると気づいていた」 「今日はうまくいったけど、ミスをするのはすごく簡単だ。でも、自分たちのやり方には満足している」 「まさにフリースタイルだったよ。計画通りにいかない周回もあったけど、それはみんな同じだと思う」
Stefan Mackley
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