とよた真帆「夫・青山真治を見送って2年半。お互い30代で結婚、20年を夫婦として暮らしたパートナーを失った喪失感は今も消えないけれど」
◆キラキラ輝く扉を開けたよう 私の普段の話し声はちょっと高めのトーンに聞こえるかな? アルバムでは普段より落ち着いた声で、さまざまな表情を見せているので意外に思われるかもしれませんね。 貴重なのは、山田さんのパソコンの奥深くに保存されていた青山の声を発見し、『もう少しよ』という曲に仕上げたこと。 米ブルース歌手、ドクター・ジョンの替え歌で、私もコーラスで参加しました。青山の撮影時の「スタート!」「カット!」という音声も重ねました。音響担当のスタッフだった方が残していた音声から、一つ一つ聞き直し選び抜いた音声です。 7年前に私が作詞した『Wild Life』も一曲に。オリジナル曲の『レディ・ジェーン』は私、山田さん、土井さんで作詞・作曲を担当していますが、東京・下北沢にある同名のバーがモチーフです。 青山ほか、多くの名優たちが通った老舗で、この歌は青山とも交流のあった俳優の斉藤工さんとのデュエットでMV(ミュージックビデオ)もここで撮影しました。青山作品におそらく最多出演の俳優、斉藤陽一郎さんもサポートしてくれています。8月からはカラオケDAMにも入りました。一つの念願でしたので嬉しいです。 このアルバムは私の一生の宝物、キラキラ輝く扉を開けたように思っています。 (構成=藤澤志穂子、撮影=奥西義和)
とよた真帆
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