【独自】「つばさの党」による“選挙妨害” 異例のスピード逮捕に至った舞台裏とは?捜査2課による“執念の捜査”でチラシ配りや再現実験も【2024年重大ニュース】
2024年は「異例の選挙」ばかりだった。 7月の東京都知事選では、“ほぼ裸”ポスターが掲示されたほか、同一のポスターが複数枚掲示された“掲示板ジャック”が問題となり、公職選挙法改正に向けて政治が動きだすきっかけになった。 【画像】「つばさの党」による“選挙妨害”行為の様子 11月の兵庫県知事選では、再選を果たした知事のSNSを利用した選挙活動を巡り、捜査が進められている。 中でも、4月の衆議院東京15区補欠選挙で起きた政治団体「つばさの党」による選挙活動は、「表現の自由」か「妨害」なのか、大きな議論となった。 前代未聞の事件に携わった捜査員たちは「現場にいた方を探しています!」とのチラシを配って目撃者を探したり、実際の拡声器を使って「再現実験」をしたりするなど、異例の捜査をしていたことが判明した。
「現場にいた方を探しています!」チラシ配り目撃者捜し
ここに1枚のチラシがある。 「現場にいた方を探しています!」という大きな文字の下には、「令和6年4月16日午前11時頃~午後0時頃 亀戸駅北口」と、具体的な日時が示されている。 さらに、「つばさの党関係者が、街宣車で乗り付けた上、街宣演説中の乙武洋匡氏らに接近した上、電話ボックスに上って怒号しクラクションを鳴らす」と、当時の状況が詳しく書かれていて、チラシを手にした人の“記憶の引き出し”を開けようとしている文章だ。 これはまさに、「つばさの党」黒川敦彦被告、候補者の根本良輔被告、運動員の杉田勇人被告の、1回目の逮捕の“容疑内容”。 このチラシが作成・配布されたのは、3人の逮捕よりも後のこと。 起訴までの20日間で、この行為が「妨害」であると立証する必要があった。 しかし、発生から1カ月以上経過している。 捜査員は駅前に立ち、行き交う1人1人にチラシを配った。 他にも駅前に立て看板を設置するなどして、「演説が聴き取れなかった」という目撃証言を積み重ねた。 まるで、殺人や強盗などの事件を扱う、捜査1課による“地取り捜査”のようだったという。
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