貯めっぱなしのお金が「100万円」あります。金利が「20倍」に上がったなら、“銀行預金”のままで大丈夫ですよね? 投資をすすめられていますが、なんだか怖いと感じてしまいます…
「使う予定のない100万円、銀行に預けておけば安心だし、金利が上がった今なら少しは増えるんじゃないか」と考えている人もいるかもしれません。確かに、2024年3月に日本銀行がマイナス金利政策を解除したことで、現在預金金利が上昇しています。 「であれば、銀行にお金を預けておけば安心だ」と思いたいところですが、果たしてそれだけでお金を十分に増やすことができるのでしょうか? 本記事では、銀行預金だけでお金を増やすという考えが現実的かどうか、投資と比べてどうか、解説していきます。 ▼定年退職時に、「1000万円」以上の貯蓄がある割合は日本でどれくらい?
銀行預金金利の上昇
銀行預金の金利が上がっていることをご存知ですか? 2024年3月に日本銀行がマイナス金利政策をやめたことで、大手銀行でも普通預金の金利が少しずつ引き上げられています。 例えば、三菱UFJ銀行や三井住友銀行、みずほ銀行などのメガバンクでは、普通預金の金利が0.001%から0.02%に上がりました。一見すると20倍に増えたように思えますが、100万円を預けた場合でいうと利息が10円から200円に上がった程度で、実際に受け取る利息としての金額はまだまだ小さいものです。 しかし、2024年9月2日時点で、これらの銀行は普通預金の金利を0.02%から0.10%に引き上げています。これは16年ぶりの高い水準ですが、1980年代は1~3%程度であったことと比べると、やはりまだ低い金利であることに変わりはありません。なお、0.1%の金利の場合、100万円の利息は1000円となります。 ここまでの内容を整理します。100万円を預金した場合の利息は以下の通りです。 (1)金利0.001%(マイナス金利政策時)年間利息 10円 (2)金利0.02%(2024年3月以降)年間利息 200円 (3)金利0.10%(2024年9月以降)年間利息 1000円 この結果を見ると、確かに金利の上昇により利息は増加しています。しかし、100万円の預金に対して年間1000円の利息は、決して高額とはいえないでしょう。