貯めっぱなしのお金が「100万円」あります。金利が「20倍」に上がったなら、“銀行預金”のままで大丈夫ですよね? 投資をすすめられていますが、なんだか怖いと感じてしまいます…
72の法則とは
投資の世界では、「72の法則」というものがあります。これは、資産が2倍になるまでの年数を簡易的に計算する方法で、72を年利回りで割ることで求められます。 金利0.10%の銀行預金で、資産を2倍に増やすまでには何年必要か、計算してみます。 【普通預金(金利0.10%)の場合】 72÷0.10=720年 720年という結果になりました。生きている間に、銀行預金だけでは資産を2倍にすることは難しいことが分かります。 もちろん、普通預金よりも高金利が期待できる定期預金も検討する価値があります。例えば、三菱UFJ銀行は10年物のスーパー定期の金利を0.4%に引き上げています(2024年9月2日時点)。100万円を10年間預けた場合、単利計算で約4万円の利息がもらえます。ただし、「72の法則」で計算すると「72÷0.4=180年」となり、こちらも生きている間に2倍にすることは不可能です。 また、預金金利の上昇を考える際に忘れてはならないのが、インフレーションの影響です。日本のインフレ率が2%を超えている現状では、0.1%や0.4%の預金金利では、実質的に資産価値が目減りしてしまう可能性があります。
投資との比較
一方リスクを伴いますが、投資をすることで銀行預金よりも高いリターンが期待できます。例えば、日本の株式市場の長期的な平均リターンは年率6%程度とされており、仮に100万円を年利6%で運用した場合、1年間で約6万円増えることになります。また「72の法則」で計算してみると、以下のように、12年で資産を2倍にすることが可能という結果になります。 【年利6%の投資の場合】 72÷6=12年 銀行預金と比較すると早く、大きく増えそうな気がしますが、投資をすることで原資である100万円を減らしてしまうリスクもあります。投資は自己責任なので、慎重に検討しましょう。
まとめ
銀行預金の金利が上がったことは預金者としてはうれしいニュースですが、昨今のインフレ率を考えると普通預金金利が0.1%になったとしても、実質的にはお金の価値は目減りしてしまいます。ご自身の大切なお金の価値を守るためには、投資も検討すべきでしょう。 しかし投資にはリスクがあるため、「周りがやっているから」「すすめられたから」と安易にスタートすべきではありません。投資がどうしても怖いのであれば、定期預金にするなど、自分が納得できるお金の増やし方を検討しましょう。 出典 日本銀行 金融政策の枠組みの見直しについて ※2024/9/11 執筆者を修正いたしました。 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部