【実話】父が40歳で「若年性認知症」を患う!?娘が当時抱えていた苦悩&壮絶な体験談を赤裸々に告白【作者インタビュー】
SNSやブログで「若年性認知症の父親と私」を投稿して注目を集めている吉田いらこ(@irakoir)さん。本作は吉田いらこ(@irakoir)さんが高校生の頃に父が若年性認知症を患い、当時の苦悩や壮絶な体験談をリアルに描いている。本作を描いた理由や当時の気持ちなどについて、吉田いらこ(@irakoir)さんにインタビューした。 【漫画】本編を読む ――本作を描こうと思われた理由について、お聞かせください。 この話は実父が病気になってから亡くなるまでの23年間を私の視点から描いたものです。父のことは今まであまり人に話すことはなかったのですが、ただ誰かにこのことを聞いてほしいという思いはずっと抱えていました。リアルの知り合いに話すのはちょっと重たいと感じていたので、だれでも読む読まないの自由があるSNSに載せることにしました。文章は得意ではないので漫画で自分の気持ちを吐き出そうと思い描き始めました。 ――本作を描く上で工夫された点などがあれば、教えてください。 私の感じた正直な気持ちを描こうと思いました。私は健気に介護をするわけでもない、家族のために努力するわけでもない、何もせず過ごしてきました。この漫画を読んでつらい思いをする方、腹立たしく思う方がいることはわかっていましたが、ありのままの自分を出し気持ちを吐き出すことだけを考えて描きました。 ――お父さんが若年性認知症だとわかったとき、吉田いらこさんの気持ちをお聞かせください。 当時は全く受け入れることができませんでした。自分の頭で考えることができず、ドキュメンタリー番組を観ているような感じで当事者感がありませんでした。時間はかかるけどいつか元の父に戻るだろうと本気で思っていました。完全に現実から逃げていたと思います。 ――最後に、現在介護をしている読者にメッセージをお願いします。 介護をしていない私が言うのもおこがましいのですが、第三者にヘルプを頼むことだと思います。大好きな人を嫌いにならないためにも適切な距離を取ることが大切だと思います。 本作を読むと当時の吉田いらこさんや家族の気持ちが伝わってくる。家族が病気を患うと友達には気軽に相談できず、ときにはひとりで抱えてしまうこともあるだろう。興味がある方は、この機会にぜひ一度読んでみてほしい! 取材協力:吉田いらこ(@irakoir)