上手に育てれば花も咲く!専門家が教える、エアプランツ初心者が知っておくべき育て方とおすすめの種類
エアプランツ(またの名をチランジア)は、もっとも印象的な観葉植物の1つ。そのユニークなフォルムには、誰もが釘付けになります。お手入れも簡単。大事なポイントをおさえていれば、すくすく育ってくれます。 【写真集】エアプランツをすくすく育てるためのポイント&初心者におすすめの種類5選 エアプランツは着生植物。根が宿主植物に固定されています。土はいらず、トライコームや毛状突起と呼ばれる表面の微細な毛から水分や栄養分を吸収し、枝や木の幹、岩の上にも育ちます。「蘭のように、エアプランツはほかの植物が育たないような場所を見つけて、成長します」というのは、ニューヨーク植物園にて、温室部門のディレクターと蘭部門のシニア・キュレーターを務めるマーク・ハチャドゥリアンです。「ただし寄生虫とは違うので、宿主植物を傷つけることはありません」 エアプランツはパイナップル(ブロメリア)の仲間で、中南米、西インド諸島、アメリカ南部の州などの熱帯気候に自生します。「スパニッシュ・モスと呼ばれる品種は、木の枝などから垂れる姿が、グレーがかったコケのように見えます」とハチャドゥリアン。「けれど実際のところ、これはコケではなく、アメリカ南部、カリブ海地域、南アメリカの大部分で見られるエアプランツの一種なのです」 エアプランツの品種の数は数百に及びますが、生育地によって大きく2つに分類されます。オハイオ・トロピックスの設立者で植物専門家、『Houseplant Warrior: 7 Keys to Unlocking the Mystery of Houseplant Care』の著者であもラファエッレ・ディ・ラッロは「乾燥性のエアプランツは、乾燥帯に育ちます」といい、続けます。「トライコームが密集しているため、色はグレーで、水分や栄養分を効率よく吸収します」 中生植物は、乾生植物よりも降雨量が多く、湿度の高い環境で生育します。「このタイプは一般的にトライコームの密度が低いため、より鮮やかなグリーンが特徴的です」とディ・ラッロ。こういった説明はラベルに書かれているとは限らないので、まずは手元にあるエアプランツの種類を知りましょう。そうすることで、どのようなお手入れが必要なのかがわかるはずです。 それでは、エアプランツを育てるにあたって必要なことをチェックしていきましょう。