「アクシーズクイン」から登場した心地よい「ベンチレーションシャツ」で涼しく過ごす
「行動すれば汗をかきますが、蒸れた状態、ぬれた状態を長く続けないことがアウトドアの体調管理には重要です。体力を奪う要素は暑さや蒸れそのもの以外に、肌表面や衣服にたまった汗が蒸発する際の『汗冷え』の影響が大きい。蒸れと冷えを避けるレイヤリング(重ね着の脱ぎ着による体温調節)が、登山やハイキングでは必須です」
「逆転の発想」で爽やかさ、涼しさを高めるレイヤリングにうってつけ
「吸汗速乾のベースレイヤー(肌着)をシャツの下に着ると、肌表面の汗を吸い上げてくれるので、シャツだけ着るよりさらに快適です。標高が上がったり、風雨が強くなった場合、透湿性のあるレインウエアを上に重ねたら『ベンチレーションシャツ』が空気循環の役割を果たし、快適なベンチレーションレイヤリング効果が得られます」 常に乾いていて、暑くも寒くもない。そんな状態をキープして体力の消耗を避けるべく衣服をこまめに脱ぎ着するのが、アウトドアにおけるレイヤリング術だ。この知恵は日常生活でも役に立つ。猛暑・酷暑で多湿な日に綿100%のTシャツで外を歩いて大汗をかき、キンキンに空調が効いた屋内で「汗冷え」を起こすと体力を奪われる。これを避けるのに有効なのがレイヤリングに他ならない。 薄手のアウターをバッグに入れて持ち歩き、基本は吸汗速乾のインナーと通気性のあるシャツを着て過ごす。屋外の暑さと室内の冷えに交互に襲われる街の日常は、自然の中の行動より過酷な一面があり、レイヤリングの知恵を取り入れて損はない。アウターを羽織るとき、中間着のシャツは半袖でもよいが、時と場合により長袖も捨てがたい。
肌と衣服の重なりがレイヤリングの効果を生むという意味では、半袖で肌を露出するより長袖でまんべんなくコンディションを整えたほうが合理的ともいえる。一方で、夏ならではの腕を出す爽快感も魅力的だ。半袖、長袖の選択は好みの問題でもあるし、ケース・バイ・ケースで使い分けても賢い。
「半袖と長袖に共通する『ベンチレーションシャツ』の特徴として、2方向からアクセスできるポケットに注目してください。スマホや財布などの貴重品を持ち歩く際はファスナーを閉めておくと紛失が防げますし、アウターを着ていないときは中央のファスナーを閉じて外側のファスナーから物を出し入れするとよいでしょう。 アウターを着ると外側のファスナーにアクセスしづらくなるので、そちらを閉じた状態で中央のファスナーから物を出し入れすると、アウターを羽織ったままポケットを便利に使うことができます。行動中、この違いは大きいです」