永瀬廉、自身の変化に驚き「こんなことは今までなかった」<余命一年の僕が、余命半年の君と出会った話。>
永瀬廉(King&Prince)主演、出口夏希共演のNetflix映画「余命一年の僕が、余命半年の君と出会った話。」が、6月27日(木)より世界独占配信される。6月18日に、同作の配信を記念したイベントが東京・TRUNK HOTELで開催され、永瀬、出口、三木孝浩監督の3名が本イベントに登壇した。 【写真】永瀬廉、出口夏希と顔を見合わせ笑いあうほっこりショット ■「余命一年の僕が、余命半年の君と出会った話。」とは 映画「余命一年の僕が、余命半年の君と出会った話。」は、森田碧による小説「余命一年と宣告された僕が、余命半年の君と出会った話」(ポプラ社)を原作に、Netflix映画として映像化されたもの。 小説投稿サイトに投稿されていた原作が編集者の目に留まり、“タイトルで筋がほぼわかってしまうにもかかわらず、号泣する”と書籍化され、「よめぼく」としてSNSを中心に口コミに火が付き、シリーズ累計50万部を突破した。 主演を務めるのは、Netflix作品初参加となる永瀬。突然余命を宣告され、色々なことを諦めながら淡々と日々を過ごす中で、運命の恋に出会い再び人生に希望を見出していく主人公・早坂秋人役を演じる。また、ヒロイン・桜井春奈役をNetflixドラマシリーズ「舞妓さんちのまかないさん」に出演した出口が務める。 そして、監督を務めるのは、「ホットロード」(2014年)、「今夜、世界からこの恋が消えても」(2022年)など、“青春恋愛映画の名手”と呼ばれる三木監督。脚本は、「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」(2016年)で三木監督とタッグを組んだ吉田智子が、音楽は、「今夜、世界からこの恋が消えても」で同じく三木監督とタッグを組んだ亀田誠治が担当する。 ■2人の雰囲気がとても素敵だった…撮影時を振り返る三木監督 イベント冒頭で永瀬は、「ついに配信の日が近づいてきて、実感はまだ全沸かないんですが、本作を見て皆様の反応を聞くのがとても楽しみです!」と期待に胸を膨らませ、出口も「やっと皆様にお披露目できる日を迎え、本当にうれしいです」とコメント。 三木監督は、「普段は配信や公開が近づくと不安になってしまうほうなんですが、今回は永瀬さんと出口さんの2人の雰囲気がとても素敵で、撮っている時も2人の空気感に影響を受けて素敵な作品を撮れたと思います。早く皆様に見てほしい気持ちでいっぱいです」と、それぞれが配信へ向けた意気込みを語った。 ■「こんなことは今までなかった」自身の変化に驚く永瀬廉 初の王道ラブストーリー映画で主演を果たし、完成した本編を見てラストは思わず“泣いた”と語った永瀬。「ここまでがっつり恋愛に焦点を当てた作品は初めてやりました。タイムリミットがある恋愛という部分に不安な部分もあったのですが、現場では気負わず自分らしく撮影に臨めました」と撮影当時を振り返った。 また、「今までは当事者として、作品を100パーセント楽しむことができないことも多かったのですが、本作は物語を純粋に楽しめて、ラストでは思わず泣いてしまいました。そんなことは今までなかったので、自分でもびっくりしました」と、本作を初めて観た時の率直な感想を語った。 さらに「登場人物たちの表情の切り取り方も素晴らしくて、三木監督がすごく素敵に撮ってくださって。色んなパズルが上手くハマった作品だったと思います」と自信も覗かせた。 三木監督は、「永瀬さんとの顔合わせの段階で、パブリックイメージでは『クールでミステリアスな雰囲気なのかな?』と思っていたのですが、実際は親しみのある空気感をお持ちで、一緒に作品を作れたら絶対に面白くなるなと感じました。撮影では、その瞬間瞬間で2人が感じた表情を、素直に表現していくセッションのような撮影にしようねと話していました」と振り返った。 ■「かわいそう」ではなく「羨ましい」と感じた秋人と春奈の関係性 「ただ悲しいだけではなく、見終わった後に前向きな気持ちになれる」という感想が多く寄せられている点において永瀬は、「秋人と春奈の生きざまが、視聴者にそういう感情を持たせるのだと思います。2人の姿を見て、今の幸せを噛み締めつつ、大切な人とこれからどうやって生きていこう?ということを前向きに考えられる作品だと思います」と述べ、出口は、「前向きな気持ちになれると感じていただいたならすごくうれしいし、自分の自信に繋がりました」と語った。 三木監督は、「最初に企画をいただいて原作を読んだ時に、秋人と春奈をかわいそうではなく、お互いを支えあう2人を『羨ましい』と思いました。そんなまぶしい2人の空気感を映画でも表現したいと思いました」と話し、「それ俺が言いたかったやつ!」と永瀬と出口は揃って三木監督のコメントに賛同した。 ■最終的にはお互いをあだ名で呼び合うほど打ち解けられた永瀬廉×出口夏希 本作で初共演となった永瀬と出口。共演シーンで印象的なエピソードを聞かれると、永瀬は文化祭のシーンを挙げ、「あのシーンはすごく手が込んでました!高校時代の思い出はなんですかって聞かれたら『よめぼくの文化祭』だと答えたいくらいキラキラしていました(笑)」と撮影当時を振り返った。 また、劇中では美術部で絵が上手い設定の秋人を演じた永瀬だったが、実際の永瀬の絵心に衝撃を受けたという出口。「永瀬さんは画伯です(笑)。個性的な絵を描きますよね…」と問いかける出口に対し、永瀬は、「目を描くときにどうしても黒目の焦点が合わなくて、ホラーな絵になってしまう…。もしかしたら、本編でぼくの描いた絵が使われているかも(笑)」と場内を笑わせた。 撮影現場の雰囲気について、出口は「お互い人見知りなので最初は全く目すら合わなかった」と振り返り、永瀬も「最初は三木監督が場を回してくれたのでかろうじて話せましたが、2人になったとたん『声かけていいものなのかな…何の話しようかな…』と常に悩んでいました」と撮影序盤の当時を回想した。 しかし、そのもどかしい感じが作品にプラスに働いたと語った監督。打ち解けたきっかけは、お互いの呼び名を決めたことだったという。永瀬は出口を「でぐ」と呼び、出口は初め「秋人くん」と役名で呼んでいたものの、最終的にはフルネームで「永瀬廉」「おじさん」と冗談を言い合えるほど仲良くなったという。 ■三木監督、「モニターを見ていた全員が泣いたシーンです」と撮影を振り返る 続いて、それぞれの本作における“推しシーン”を発表するコーナーへ。永瀬は、春奈と見ることが出来なかった切ない花火のシーンをセレクト。「2人がお互いを思いあうが故にすれ違いが起こるのですが、そのシーンがとても切なくてぐっときます」と語った。 出口は、秋人が横田真悠演じる綾香を病室に連れてくる感動的なシーンをセレクトし、「秋人と春奈の恋愛のお話でもありますが、友情も一つのテーマになっていて。このシーンは、秋人君の優しさと、1人1人の想いが詰まっていて、愛おしい再会のシーンを選びました」とコメント。 監督は、春奈が秋人に絵を描いてもらうシーンをセレクトし、「このシーンは撮影の終盤に撮って、2人の雰囲気がすごく良かったんです。春奈の表情を撮っているうちに僕自身感情があふれてきちゃってカットを切れなくなってしまって。実際にモニターを見ていた全員が泣いたシーンです。僕がこの映画の中でとても大切にしていたシーンなので思い出深いですし、視聴者の皆さんには注目してほしいですね」とこのシーンに込められた熱い想いを語った。 ■永瀬廉、「命と恋の物語は、国や世代を超えた共通のテーマです」締めくくりのコメントを 本作の主題歌には、ヨルシカ・suisがカバーした「若者のすべて」が使われている。三木監督は、「最初に作品を作るときに、新しい楽曲を作ってもらうよりは、みんなが聞いたことのある、思い出の引き出しを開けるような楽曲はないかという話になって、僕自身も大好きな『若者のすべて』に決まりました。この作品は、2人がそれぞれの想いを受け取り、想いのバトンを受け継いでいく物語です。そして音楽そのものが、この物語で表現したかったことだと思いました。実際にフジファブリックさんの楽曲をsuisさんがカバーして、音楽はどんどん後世に受け継がれていって…。そういう部分を楽曲でも表現出来たらなと思いました」と、この楽曲に託した思いについて語った。 また、永瀬もこの楽曲には思い入れが深く、「suisさんのバージョンは、心にすっと入ってくるようで、凝り固まっていた心をほぐしてくれるような優しい歌声だと思いました」と語り、出口も「もともとプレイリストに入れて聞いているくらい好きな曲だったので、カバー曲をすごく楽しみにしていました。実際にエンドロールで聞いたときに、作品にすごくあっていると思ったし、『春奈は病気で辛かったけど、すごく幸せだっただろうな』とか、色んな想像が膨らむ、余韻に浸れる楽曲だと思いました」と楽曲に対する思いをそれぞれが語った。 また最後に永瀬は、「監督はカラオケに行くといつも『若者のすべて』を歌っていましたよね」と楽曲にまつわる思い出も披露。 最後に永瀬より、「世界中で配信される本作ですが、命と恋の物語は、国や世代を超えた共通のテーマです。この作品ならではの高校生のピュアさやまっすぐさが丁寧に繊細に描かれていて、一つ一つのシーンが絵画のように美しい作品です。是非ご覧ください」と締めくくり、イベントは終了した。