子どもの頃からお調子者、両親の離婚後は創作意欲でおもちゃを手作り…芸人・ほいけんたの原点
小学生の頃は、人を楽しませることに夢中でした
楽しいことばかりではありませんでした。昔は個人情報の保護がいいかげんですから、学校のクラス名簿に生徒全員の名前と住所、電話番号が書いてあり、さらには、父母の名前が載っていたんですけど、わが家だけ父親の欄が空欄……。子供ながらに、ちょっとつらかったですね。 でも、非行に走ろうとは一切、思いませんでした。小学2年生のとき、祖父が亡くなったのをきっかけに、母がいないときは、祖母が面倒を見てくれたからです。ほら、おばあちゃん子って悪いことができないでしょ? それに、グレるにもお金がかかりますしね。髪にポマードをつけたり、制服にししゅうを入れたり、そんなことにお金を使うのはもったいなくって。 小学生の頃は、クラスのお調子者で、ザ・ドリフターズのコントを友達と再現して披露するとか、人を楽しませることに夢中でした。ある日近所の本屋さんで、たまたま手品の本を見つけたことがありました。その本の手品を覚えて友達に披露したら、すごく盛り上がって、友達が目を輝かせながら「すげー!」「どうやるの?」って驚いてくれました。そのとき、ぼくは、芸を見せるという快感を覚えたんです。 中学生のときにハマったのが香港映画です。ちなみに、僕の芸名の“ほい”は『Mr.Boo! ミスター・ブー』(79年)の主演俳優のサミュエル・ホイから取っています。香港映画の影響で、ブルース・リーなどのアクションをマネして、ヌンチャクを作ったり、砂場や芝生の上で、頭をぶつけながらバク転を練習したりしました。 ほい・けんた 1965年7月7日、東京都生まれ。本名・塩田謙一 。お笑い芸人、マジシャン、大道芸人など幅広く活躍。2009年頃より、モノマネ芸人としてブレイク。近年は、歌うま芸人としても認知度を高め、「カラダぐぅ」「くるっくぅ」などのフレーズが次々とSNSでバズる。バルーンアートに関する著作を多数手がける。 THE CHANGE編集部
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