ファン・フェスタで退任のあいさつをするオリックスの中嶋前監督

　オリックスの「ファンフェスタ」が２４日、京セラドーム大阪で開催され、サプライズ登場した中嶋聡前監督（５５）がファンに退任のあいさつをするとともに、選手に来季へのエールを送った。 　参加選手が壇上に上がった直後、中嶋前監督の登壇がアナウンスされると、スタンドからは大きな拍手が起こった。今年のシーズン最終戦は仙台市の楽天モバイルパーク宮城。その試合後に今年限りでの辞任を表明しており、直接ファンに伝える機会がなかった。その機会が設けられたことに感謝した中嶋前監督は「６年間（２軍監督、監督代行、監督を）やりましたけれども、この３連覇という、この数字は球団職員皆さま、スタッフの皆さま、もちろん選手の皆さま、いろんなメンバーがいましたけども、海を渡った選手、引退した選手、そして他のチームに移った選手、みんなの力だと思っています。本当にこの場を借りて、ありがとうという言葉を伝えたいと思います」と感謝を述べた。 　そして「今シーズン本当に悔しい思いをしましたけど、プロ野球という世界、来年が始まったときに数字はまたゼロからのスタートです。今年の負の部分、悪い部分、できなかった部分、すべて私とＴ―岡田（今年限りで現役引退）が持って出ますので、選手の皆さん、来年思いっきり暴れちゃってください」とジョークを交えて、ファンを沸かせた。 　新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、中嶋前監督の在任時は無観客試合だったり、応援に制限のある時期が長かった。そんな時期にリーグ３連覇と日本一に導いた。昨年は本拠・京セラドーム大阪でリーグ優勝の胴上げを実現したことが「何とか皆さんに見せることができたのが本当にうれしかったです」と振り返った。 　今後についても言及した。球団に何らかの立場で残る予定で、「これからいろいろまだまだ勉強して、野球界のためというか、たぶん僕は野球が好きだと思います。そのために充電して、しっかり勉強して、ウズウズしてきたら何かやりたいと思います。また、そのときに会いましょう」と”再登板”を約束した。