鳥取砂丘を「月面」に変えた高校教員のプロデュース力がすごい!
「宇宙×VR」最新鋭の体験を地方で!
宇宙ベンチャーの田中さんをご紹介いただき、少し連絡を取るうちに、同じ大学の同窓であることや事業内容が「宇宙×VR」であったことなどとても興味を惹かれました。「これはチャンスなのかもしれない」と直感的に思った私は自費で東京に出張。渋谷に田中さんらに会いに行きました。実際に渋谷でお会いして、自社コンテンツを体験させてもらい、地方でVR を使って何かすることの可能性などについてディスカッションをしました。「一度鳥取県に視察に来てほしい。私が“ 宇宙” をテーマに全力でコーディネートします! 少しお時間をください!」そう言い残して私は鳥取へと帰って行きました。 当時、私は私立高校の教員でありながら、日本財団の地域コーディネーターの顔も副業で持っていました。上司である鳥取事務所長にお願いして、宇宙ベンチャーの田中さんらをお招きして2泊3日の視察ツアーを開催することができました。 その際には、鳥取県で星空が綺麗に見えますよという“星鳥県”のブランディングを推進している県職員の方との懇談、さじアストロパークという宇宙に関する体験ができる施設では立派な大型天体望遠鏡を触らせてもらい、鳥取砂丘にも行き、私が勤務していた学校での生徒との交流(プラネタリウムも体験したことがある子がクラスに数名しかいなくて驚いていました)、鳥取最大級の地域マルシェの運営者やその方に急遽ご紹介をいただいて鳥取空港職員との懇談も実現しました。 また、日本財団が鳥取市に持つ拠点で宇宙VR体験イベントを企画し、地元の若い子たちに“人生初”の高性能VR体験をしてもらいました(私のクラスの生徒も何名か体験し、「わぁー!」「ぎゃっ!」など、とても良いリアクションをしていたのを今でも覚えています)。地方ではあまり最新技術の体験場所もないですが、何か新しいチャレンジをする場合には広い空間を手頃なコストで利用してもらうことが可能です。 事業者も中小サイズなので、意思決定者と繋がることができたら人のアイデアを次々に実現させられるスピード感があります。変わったことがあるとみんなが注目しやすいという点が強みとなります。 実はそうした地方特有の事情が、都会のベンチャー企業にとってはローコスト&ハイスピードでみんなから応援されながら実証実験ができる環境だ、ということで宇宙ベンチャーの方々にとって魅力的であったようでした。まさにWin-Winの関係性です! 私自身も同行する中で学びが多く、地方とVR(ましてや宇宙要素まで)の相性はやはり最高だ! そんな風に感じられる3日間でした。