私って、そんなに臭いの!?

子どもに無関心な父親と「臭い」「ゴミだと思った」など毒しか発しない祖母に育てられた主人公が、自分のために家族と決別するまでを描く漫画家小野寺こころ(@onoderaKOKORO8)さんの「だんしゃり」に、8万いいねと1.4万リツイートがついている。今回は、本作を描いた背景など、制作への思いについて小野寺こころさんに話を聞いた。 【漫画】本編を読む ■注目の若手漫画家が描く実体験をベースにした物語 小野寺こころさんが漫画を描き始めたのは高校1年生の時。高校2年生になった頃、京まふ(京都国際マンガ・アニメフェア)の出張編集部に行き、ショート漫画をサンデー編集部に持っていったことが、漫画家として活動するきっかけだったそうだ。 本作は、家庭環境に縛られて自分らしく生きられない女の子が主人公。小野寺こころさんの実体験がベースになっている。「親に読まれたら苦い顔されるんだろうなぁ」と小野寺さんは話す。描くにあたって苦労した点について「テーマや内容が重いものだったり、(実体験をベースにしているので)嫌な出来事やトラウマと向き合わないといけなくなるので、できる範囲で自分に優しくしようとしています」と振り返る。 日常を切り取った短編漫画「ららばい」も人気だ。セリフが少なく、大人になり切れていない高校生の心情が描かれている。「『ららばい』はコミティアで販売した自費出版なので、自由度が高いです。ふと鬱だなと気づくとき、いつも聞いている音が異常に大きく聞こえたり、不快、不安感が増すので、それらを伝えるならあまりセリフがない方がいいと思いました」と明かす。 現在、小学館サンデーうぇぶりで「スクールバック」を連載中。心に響く作品を描く、今注目の若手漫画家だ。 ■取材協力：小野寺こころ(@onoderaKOKORO8)