PBR1倍割れ銘柄は「成長投資枠」に向いている?資産10億円達成の個人投資家が教える、新NISAで「割安銘柄」を選ぶときのコツ
2024年5月時点で、PBRが1倍を割っている銘柄は約1,800銘柄にのぼりました。こうしたPBR1倍割れの割安株は、新NISAの成長投資枠での投資に向いているのでしょうか? 本記事では、DAIBOUCHOU氏による著書『バリュー投資の億り人が教える 新NISA「成長投資枠」で1億円:10日で学ぶ10年10倍株の探し方』(東洋経済新報社)より一部抜粋・編集して、新NISAの成長投資枠で投資すべき割安銘柄の考え方について解説します。 【早見表】年収別「会社員の手取り額」
PBR1倍割れ銘柄は株価が大きく下がらない
新NISAの成長投資枠の非課税限度額である1,200万円で目いっぱい、株式に投資したとします。これを10倍にするためには、どのような銘柄を買えば良いのでしょうか。 2023年は、圧倒的にバリュー株投資が優位な1年でした。その理由は、2023年3月に、東京証券取引所が市場改革の一環として、PBR(株価純資産倍率)が1倍を割り込んでいる企業に、現在の水準を引き上げるうえで必要な、具体的な方法を開示するように求めたのです。その対象はプライム市場とスタンダード市場に上場している企業です。 2024年5月現在、プライム市場には1,650銘柄、スタンダード市場には1,603銘柄の計3,253銘柄が上場されていますが、当時、PBRが1倍を割っている銘柄は約1,800銘柄にものぼりました。今でも1,500銘柄以上がPBR1倍割れですが、それでも2023年4月時点に比べれば、だいぶ減っています。 こうしたPBR1倍割れの割安株は、成長投資枠での投資に向いているでしょうか。割安銘柄の良いところは、大きく株価が下がらないことです。もちろん、全く下がらないということではないのですが、後述する高成長銘柄などに比べると、大やけどをするリスクはだいぶ低いと考えて良いでしょう。 株価が大きく下がらない点は、特にこれから新NISAを使って株式投資を始めてみようと考えている人たちにとっては、何よりも美点でしょう。初めて株式投資にチャレンジする人たちが一番怖がっているのは、株価の値下がりリスクだからです。 この点、PBR1倍割れの割安株は、株価が下落してPBRがさらに割安になると、バリュー投資家が株価の反発を期待して逆張り投資をするため、その銘柄の株価は大きく下がらなくなります。
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