サッチャー元首相の邸宅、7億円で販売開始!1720年築の歴史的建造物、その全貌を公開
イギリスのマーガレット・サッチャー元首相が暮らした邸宅が不動産市場に現れました。1720年に建てられたジョージ王朝時代のタウンハウスで、寝室は5部屋。グレードIIに指定されています。 【写真でチェック】サッチャー元首相の贅を尽くした豪邸を覗き見…! 長年にわたって大切に保存されてきたため、大きな上げ下げ窓から木製の壁、暖炉まで当時の特徴を数多く残しています。 しかしそれ以上に、英国の政治史に常に関わってきたことがこの邸宅を特別なものにしています。
この邸宅の持ち主は保守党の財務官を務めていたアリスター・マッカルパイン卿。11年間政権を担ったサッチャーが1990年に退任し、首相官邸であるダウニング街10番地から引っ越さなくてはならなくなったとき、卿は彼女と夫にこのタウンハウスをウェストミンスターの別宅として提供したのです。
サッチャーが暮らしたこの邸宅は「ディビジョン・ベル」と共に今日まで残っています。このベルはサッチャーが議会に設置したがったもので、採決が行われるとき国会議員を呼び出すために使われました。 サッチャーの次に首相の座についたのはジョン・メージャーです。党首選挙で勝利を収めて首相に就任したとき、彼はこの邸宅を選挙戦の本部に使っていました。 多くの政治家や実業界の大物、貴族たちをここに招き、もてなしたのです。 この邸宅と政治とのつながりは、1770年まで遡ります。貴族院の上級書記官だったジョン・クロフトが最初の住人の1人だったのです。 その後も総選挙や予算の発表、フォークランド紛争などに関する大きな決定があったとき、ここはその中心になってきました。
この邸宅を扱う不動産エージェント「デクスターズ」のウェストミンスター地域のディレクター、ハリー・ラフリンはこう紹介しています。「邸宅は壮麗なジョージアン様式でウェストミンスター宮殿、ウェストミンスター寺院やそのプライベートガーデンであるカレッジガーデンを一望できます。信じられないほど長い歴史が感じられます」 邸宅は地上3階、地下1階の4フロア。ジョージ王朝時代の木製パネルで覆われた広々としたエントランスホールは、そのままフォーマルなダイニングルームへと続いています。 隣接するキッチンはプライベートなパティオガーデンに面していて、キッチン内部にはハンドメイドのキャビネットが備えられています。屋外のスペースには壁掛けプランターが設置され、緑があふれています。